欧州債:長期債下落、利回り曲線スティープ化-フランスが50年債発行

12日の欧州債市場ではユーロ参加国の長期債が下落。フランスが銀行団を通じて50年債を発行したことが背景にある。

  フランス30年物国債の10年物に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は1カ月ぶりの大きさに膨らんだ。昨年12月以降で最長の下げとなったドイツ30年債の10年債に対するスプレッドも3月24日以降では最大になるなど、域内全体で同様のトレンドが見られた。2047年1月償還債の入札が行われたオランダでは、既発の30年債の利回りが約2週間ぶりの高水準に達した。

  欧州中央銀行(ECB)の緩和拡大で短期債利回りが押し下げられ、少しでも高い利回りを追求する投資家によって長期債のパフォーマンスはこのところ好調だったが、この流れを大量の国債発行が妨げた。ドイツ2年債は満期まで保有しても利回りがマイナスで受け取り額が購入価格を下回ってしまうが、ドイツ30年債の利回りはプラス0.85%を上回っている。

  ノルデア銀行のチーフストラテジスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏は「新規発行が相場を動かし続ける」とし、「ユーロ圏の利回り曲線は明らかにスティープ化している。同様の規模での動きは少なくとも米国債には見られないので、供給が左右していることを強く示唆している」と語った。

  ロンドン時間午後4時14分現在、フランス30年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.49%。前日までの2営業日で9bp上げていた。同国債(表面利率3.25%、2045年5月償還)価格はこの日、2.355下げ141.275。2060年4月償還債の利回りは10bp上げ1.73%と、昨年12月29日以来の大幅上昇となった。

  フランス30年債の10年債に対するスプレッドは3bp拡大の97bp。一時は3月11日以降で最大の98bpに膨らんだ。今月5日時点は85bpと、昨年6月以来の小ささだった。

  事情に詳しい関係者によれば、フランスは銀行団を通じて2066年5月償還債を30億ユーロ、2036年5月償還債を60億ユーロそれぞれ発行した。

原題:Euro-Area Bond Yield Curves Steepen as France Sells 50-Year Debt(抜粋)

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