NY外為:ドル下落、9カ月ぶり安値-利回り求め資金が国外に

更新日時
  • 南アフリカ・ランドやブラジル・レアルなど商品輸出国の通貨が上昇
  • 投資家はドル上昇を見込むポジションを5週連続で縮小

11日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落し、一時は約9カ月ぶり安値を付けた。連邦公開市場委員会(FOMC)による追加利上げは早期に実現しないとの見方から、投資資金は高い利回りを求めて国外に向かった。

  トレーダーらが織り込む年末までの利上げ確率が低下する中、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は昨年6月以来の水準に下げた。高利回り資産への投資配分を引き上げる動きが進み、南アフリカ・ランドやブラジル・レアル、ニュージーランド・ドルなど商品輸出国の通貨に買いが入った。

  ドイツ銀行のストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏は「市場では総じてドルの弱さに基づいたトレードが活発になっているが、リスク資産の戻りもある程度影響している」と指摘。「ドルを取り巻く通貨市場は値固めの局面に入ろうとしている。良好なデータが出たとしても、米当局がポリシーを大きく変更するとの見方にはならないだろう」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%下げて1174.16。ドルは対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ=1.1408ドル。対円では0.1%安い1ドル=107円94銭。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、主要7カ国の10年債利回り平均水準に対する米10年債の上乗せ利回りは、この日0.74ポイントに下げ、2月以来の最低に迫った。

  先物市場に織り込まれている年末までの利上げ確率は47%。1週間前の58%から低下している。投資家は同時にドル上昇を見込むポジションを減らしている。商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、8通貨に対するドルのネットロングは3万6304枚に減少、2014年7月以来の少なさだった。

  ドルのモメンタムの目安である相対力指数(RS、14日ベース)は、下げ過ぎを示唆するとされている30に下落している。この水準を付けると反転する可能性があるとみられている。

  ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、エリック・ビロリア氏(ニューヨーク在勤)は「当面の間、ドルの短期見通しについては総じてニュートラルな見方を維持する。現在の値固め的な値動きは今週継続する可能性が高いだろう」とリポートで指摘した。

原題:Dollar Falls to 9-Month Low as Traders Look for Yield Overseas(抜粋)

(相場を更新し、第5段落以降を加えます.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE