東アジア新興経済、厳しい環境でも持ちこたえる-世銀報告書

  • 今年の東アジア・太平洋新興地域成長見通しを6.3%に若干引き下げ
  • 今年の中国経済成長見通しは6.7%と昨年10月時点の予測を据え置き

世界銀行は11日、世界的に厳しい環境や中国の景気減速にもかかわらず東アジア新興市場の経済成長が持ちこたえているとの認識を示した。

  世銀は報告書で、今年の東アジア・太平洋新興地域の経済成長率見通しを6.3%と、これまでの6.4%から若干引き下げたことを明らかにした。2015年の推定成長率(6.5%)から低下する見込みだ。

  インドネシアや中国など東アジアの新興国が慎重な経済政策によって支えられる一方、高所得国の減速や輸出低迷、金融市場のボラティリティの高まりといったグローバルリスクはかなり大きく、地域の見通しを脅かしていると指摘した。

  東アジア・太平洋地域担当チーフエコノミスト、スディール・シェッティ氏は発表資料で、「政策の発動余地が小さくなっている。グローバルおよび地域のリスクへのエクスポージャーを減らす金融・財政政策を各国は採用すべきであり、生産性を高め、包括的成長を促すための構造改革を続ける必要がある」とコメントした。

  世銀は今年の中国経済成長率見通しについて6.7%と、昨年10月時点の予測を据え置いた。中国を除く地域の経済成長率は今年4.8%と、2015年の4.7%から上昇すると予想。これまでの見通しからは0.1ポイント引き下げた。

  東南アジアで成長率見通し下方修正が目立つのは、商品輸出国であるインドネシアとマレーシアだ。16年のインドネシア成長率見通しは0.2ポイント引き下げて5.1%、マレーシアは0.3ポイント引き下げて4.4%となった。一方、タイは最も大きく上方修正され、今年2.5%成長になると見込まれる。従来予想は2%成長だった。

2015 growth2016 growth estimateChange in 2016 growth estimate from October
Developing East Asia and Pacific6.56.3-0.1
China6.96.70.0
Indonesia4.85.1-0.2
Malaysia54.4-0.3
Philippines5.86.40.0
Thailand2.82.50.5
Vietnam6.76.50.2

原題:World Bank Sees Sustained East Asia Growth Despite Global Rout(抜粋)

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