英首相が納税記録を公表、批判緩和狙い-母贈与めぐる新疑惑も浮上

  • 「パナマ文書」調査の専門チームを設置するとキャメロン首相
  • 母親から20万ポンドの生前贈与を受けていたと英メディアが報道

キャメロン英首相は10日、自身の2009年以降の納税記録の詳細を公表した。亡父が租税回避地に設立したオフショアファンドで利益を得たと同首相が7日に認めたことで、一段と高まった国民の批判を沈静化するのが狙い。

  公認会計士事務所がまとめた4ページの同記録には、首相としての俸給やロンドンの持ち家の賃貸収入、預金利子のデータも含まれている。それによると、キャメロン首相は15年4月までの6税年度の収入合計は108万ポンド(約1億6500万円)で、納税額は40万2283ポンド。

David Cameron addresses delegates during the Conservative party Spring Forum

Photographer: Kerry Davies/AFP/Getty Images

  英首相府は声明で、この記録文書は「首相の6年間の税務の概要と説明だ。野党党首としての最後の年と、首相在任中の全年度にわたっている」と説明した。

  キャメロン首相はパナマの法律事務所モサック・フォンセカから漏えいした、いわゆるパナマ文書を調査する専門チームの設置も発表した。これに先立ち、野党・労働党は9日、これまで課税逃れを行った企業や個人を繰り返し批判しておきながら、亡父イアン・キャメロン氏が設立したオフショアファンドでの持ち分をかつて保有していたことを認めた同首相を「偽善」と非難。首相官邸前には退陣を求めるデモ隊が集結した。

  英メディアは10日、同首相が母親から20万ポンドの生前贈与を受けていたと報道。この贈与が相続税逃れなのではないかとの見方が一部から出ている。サンデー・ミラー紙は1面に、「キャメロン首相にママから20万ポンドのプレゼント」という見出しを掲げて報じた。英首相府は、首相が2011年5月と7月に受けた各10万ポンドの贈与は、相続税を減らすための一般的な相続税対策にすぎないとの説明している。

原題:Cameron Publishes Tax Details in Bid to Move on From Panama (2)(抜粋)

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