債券は上昇、30年債利回り過去最低-プラス金利を求めた買いとの見方

更新日時
  • 先物は前日比8銭高の151円75銭で終了、一時151円81銭に上昇
  • 物価連動債の入札結果:最低落札価格は予想上回る、応札倍率上昇

債券相場は上昇。新発30年債利回りは過去最低を更新した。米債安を受けて売りが先行した後は、超長期ゾーンを中心にした買いが優勢となり、相場全体を押し上げた。

  12日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比4銭安の151円63銭で始まり、いったん151円61銭まで下落した。徐々に水準を切り上げ、一時は151円81銭と3月31日以来の高値を付けた。結局は8銭高の151円75銭で引けた。

  損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの平松伸仁債券運用部長は、「30年債などに買いが入っている。為替の水準を含めて、日銀の追加緩和があるのかどうかが注目される。マイナス金利拡大がなくても、超金融緩和が続くので、プラスの利回りを求めた買いが入りやすい」と指摘。「期初の売りで利回り上昇を期待していたが、なかなか上がらないので、買いが入っているのではないか」と言う。

  現物債市場で新発30年物の50回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低い0.39%と、過去最低を更新して始まった。その後は0.40%を付けている。新発20年物の156回債利回りは0.5bp高い0.32%で開始後、0.31%まで下げた。長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは0.5bp高いマイナス0.085%で始まった後、マイナス0.095%に下げた。

  UBS証券の井川雄亮デスクアナリストは、「先週は益出しの売りが出たが、今週はこうした動きが薄れてきている。例年に比べて益出し売りが少なめで、金利は下方トレンドに入っている感じ。30年債が最低利回りを更新したことも致し方ない」と述べた。

物価連動債入札

  財務省がこの日午後に発表した表面利率0.1%の10年物価連動債(21回債)の入札結果によると、最低落札価格は104円90銭と、予想の104円70銭を上回った。最高落札利回りはマイナス0.376%。応札倍率は2.84倍と、2015年1月入札以来の高水準となった。 

  UBS証の井川氏は、物価連動債入札について、「良い結果だった。市場の事前予想を超え、前場よりも高い水準で決まった。デフレフロア付きでもあり、消費増税のインパクトを考えると、割安感があったことがサポートになったと思う」と話した。

  14日には30年利付国債の価格競争入札が予定されている。50回債のリオープン発行となり、表面利率は0.8%に据え置かれる見込み。発行額は前回債と同額の8000億円程度となる。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、30年債入札について、「今の水準で需要があるのかという一定の警戒感があるものの、プラス利回りのセクターも限られ、結局は大きく崩れることなく無難に消化しそうだ」と予想している。

  11日の米国債相場は小幅安。米10年債利回りは前週末比1bp上昇の1.73%程度で引けた。原油先物相場が節目の1バレル=40ドル台を回復し、市場のリスク回避ムードが緩和したことが売り材料となった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE