米国債市場の関心は長期債にシフトか-金融政策予測は一時保留

  • トレーダーは米金融政策の見極めで海外要因を手掛かりに
  • 債券自警団が戻ってきた兆候か、10年債利回り2%回復も-ブリーン

米国債市場の金融政策予測メカニズムが休止している。トレーダーが海外経済要因を米金利見通しにどう織り込むべきかを見極めているからだ。

  2ー5年物の米国債は過去1カ月の上昇局面で最大の値上がりを演じた。FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏によれば、米連邦準備制度が金融政策決定に際して検討する要因を拡大し、海外の経済成長やそれに伴うドルへの影響も含めた結果、期間が短めの国債に楽観的な見方が生じたという。

  ボーゲル氏は「現時点では2017年の金利政策に関する考えをまとめる首尾一貫した情報は十分に得られていない。9月か10月までは得られないだろう。データ蓄積に時間をかけ、どう組み合わせるかを突き止めなければばならない」と語った。

  世界経済の成長鈍化懸念が再燃し、米国債は8日終了週に円などの安全資産とともに値上がりした。海外の中央銀行が景気刺激策を維持もしくは拡大している中、米金融当局者らは利上げを検討する上でグローバルリスクの高まりを警告している。

  バークレイズのストラテジストらは4月7日付のリポートで、2-5年物の米国債利回りは2017年に米当局が利下げする「リスクを相応に織り込むとしても、低く見え始めている」と指摘。現在の市場価格を正当化するにはこうした利下げの「確率を40-50%と見積もる必要がある」が、これは労働市場の安定や金融状況とは一致しないようだと分析した。

  米10年債利回りは8日終了週に5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.72%を付けた。

  ブリーン・キャピタルのマクロ戦略責任者ピーター・チア氏は、トレーダーの関心が短期債から離れ、インフレにより敏感な10-30年債にシフトしていると指摘。海外中銀の追加刺激策や米利上げペースの鈍化が消費者物価上昇率をどう押し上げるかを投資家は見極めようとしているという。

  チア氏は「債券自警団が戻ってきたしるしだろう」と述べ、期間が長めの債券の「パフォーマンスはしばらくは悪化する」と予想。「米金融当局はインフレと成長を勢いづかせるだろうから、長期債を保有するのは心配だ」とも述べた。市場のインフレ期待が回復し原油価格が安定するのに伴い米10年債利回りは今後数週間で2%に戻ると同氏は予測している。

  
原題:Bond Market’s Fed Forecasters on Hold as Long End Comes in Focus(抜粋)

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