債券は上昇、超長期債の買いや円高・株安受け-フラット化の流れ継続

更新日時
  • 新発20年債利回り0.315%、新発30年債利回り0.395%と最低に並ぶ
  • 14日の30年債入札をどのように通過するのかが注目-JPモルガン証

債券相場は上昇。超長期ゾーンへの買いが相場を押し上げ、利回り曲線はフラット(平たん)化が継続した。円高・ドル安進行や株式相場の下落で日本銀行が今月末に追加緩和に踏み切るとの観測も支えとなった。

  11日の長期国債先物市場で中心限月の6月物は、前週末比4銭高の151円69銭で開始し、いったん151円73銭まで上昇した。その後は水準を切り下げ、7銭安の151円58銭まで下落。すぐに持ち直し、その後は底堅い推移が続いて、結局は2銭の151円67銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.08%で開始し、その後はマイナス0.09%に下げている。新発20年物の156回債利回りは1bp高い0.335%で開始し、午後に入ると0.315%。新発30年物の50回債利回りは0.5bp高い0.425%から、0.395%に水準を切り下げ、過去最低に並んでいる。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「市場では、円高・株安という環境。日銀の追加緩和に対する警戒感が残っているが、4月27、28日の決定会合で追加緩和をするにせよ、しないにせよ、一段の付利下げを行う感じではない」と話した。「14日の30年債入札をどのように通過するのかが注目。現行水準では買いづらいという向きは、30年債入札に向けて調整しておきたいだろう」と話した。

国債入札

  財務省は12日午前に10年物価連動債の入札を実施する。価格競争入札によるダッチ方式。発行額は前回より1000億円減額の4000億円程度となる。一方、14日には30年国債入札が実施される。50回債のリオープン発行となり、表面利率は0.8%に据え置かれる見込み。発行額は8000億円程度。前週は新発30年債利回りが0.395%、新発40年債利回りが0.425%と、ともに過去最低を更新し、利回り曲線はフラット化が進んだ。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「足元では債券のフォロー要因が非常に多く、30年入札は今の利回り水準でも無難に通過する」とし、「ボラティリティが高い中でテールは拡大しやすいが、緩和期待がくすぶる中で相場の下げ余地も限られる」と予想。「マイナス0.1%に近い10年ゾーンの利回り水準は、日銀トレードの需要に頼っている部分が大きいが、ロールダウン効果を考えると、売られてもマイナス0.02%近辺が金利の上限になりそう」とみる。

  この日の東京外国為替市場でドル・円相場は一時1ドル=107円63銭までドル安・円高方向に振れた。東京株式相場は下落し、日経平均株価は前週末比0.4%安の1万5751円13銭で引けた。一時は300円近い下げ幅となる場面があった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE