NY外為(8日):週間ベースで円が上昇、2月以来で最大の上げ

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8日のニューヨーク外国為替市場では円が上昇、週間ベースで2月以来の大幅高となった。為替のボラティリティは4年ぶり高水準に迫った。

  円は主要16通貨に対して週間ベースで2.2%以上値上がりした。年度初めに伴い輸出企業による海外利益の本国送金(レパトリエーション)や日本の為替介入を疑問視するトレーダーの見方が背景だ。日本銀行は1月29日にマイナス金利を導入したが、年初来11%上昇している円高を抑制できていない。

  スイスクオート・バンクの市場戦略責任者、ピーター・ローゼンストライヒ氏は「ボラティリティの上昇は米金融政策をめぐる不透明感や英国の欧州連合(EU)離脱(「Brexit」)、日本の通貨当局の円高対応が要因の一部だ」と述べ、「市場参加者はアベノミクスに疑問を持ち始めている。方向性があまりなく市場参加者は神経質になっている」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで0.1%上昇して1ドル=108円07銭。円はユーロに対して0.1%安の1ユーロ=123円19銭。週間ベースでの上げを3.3%に削った。

  JPモルガン・チェースの主要7カ国(G7)通貨ボ ラティリティ指数は上昇し、2011年以来の高水準に迫った。G7のボラティリティは昨年8月以降で初めて新興市場国通貨の指数を上回った。

  円の一段高に備えるヘッジも拡大、オプション市場のリスクリバーサル価格は主要31通貨のうち今後6カ月間でドルに対して円が最も上昇すると示唆されている。

  日本の当局者は円の動きを注視する姿勢を見せているが、積極的に介入する意向を示す兆しはほとんどない。 

  麻生太郎財務相はこの日の会見で、為替相場について急激な変化を最も望まないと述べた。また菅義偉官房長官は閣議後会見で、為替市場の動向を緊張感を持って注視し、場合によっては必要な措置を取ることにしたいと話した。  

  野村インターナショナルのシニアエコノミスト、チャールズ・サンタルノー氏(ロンドン在勤)は、「一晩で為替に対する発言が強まった」と述べ、「円に引き続き高い注目が集まるだろう。円は当局者も懸念する水準にある」と続けた。

原題:Yen’s Best Week Since February Drives Surge in Volatility Gauge(抜粋)

(相場を更新し、第5段落以降を追加します.)
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