4月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が対ドル1年半ぶり高値、介入リスク臆せず買い膨らむ

7日のニューヨーク外国為替市場で円が上昇し、一時は1ドル =108円を突破して、約1年半ぶりの高値をつけた。円への逃避需要が 見られるほか、日本の通貨当局が為替介入に消極的であることから円は 買いを集めた。

日本の財務省幹部は為替相場について、場合によっては必要な措置 を取ると述べ、円の急伸について、一方に偏った動きだと述べた。円は 主要16通貨のすべてに対して1%以上値上がりしている。

HSBCホールディングスの米通貨戦略責任者、ダラフ・マー氏 (ニューヨーク在勤)は財務省幹部の発言について「引き金を引く前に 聞かれる類いの発言だ」と指摘。「それでも市場はひるまず取引に積極 的だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5分現在、円は対ドルで1.4%上昇の1ドル =108円21銭。対ドルで5日続伸している。この日は一時107円67銭 と、2014年10月下旬以来の高値に上昇した。日銀はこの数日後に予想外 に量的緩和策を拡大した。

JPモルガン・チェースによると、年度初めに伴い日本の輸出企業 による海外利益の本国送金(レパトリエーション)も円買いを支えた。

ウニクレディトの為替戦略責任者バシレイオス・ギオナキス氏が円 はなお割安だとみている。同氏はロンドンで行われたブルームバーグ主 催の会議で「円は著しい過小評価を抜け出しつつある」と述べ、同銀の 考える「フェアバリューは95円程度だ」と指摘した。

一部のアナリストは円が節目となる水準を突破すればさらに上昇の 弾みがつくとみている。

バークレイズの為替ストラテジスト、ニコラス・スゴロプロス氏は 「ドル・円相場が110円や105円付近の節目となる水準を突破し、持続的 な急下降リスクが高まれば国内の顧客による円買いが続くとみている」 と述べた。バークレイズによれば、ドルは今四半期内に1ドル=105円 に下げる可能性がある。

円はユーロに対して1.6%高の1ユーロ=約123円10銭。ユーロは対 ドルで0.2%下げて1ユーロ=約1.1380ドル。欧州中央銀行(ECB) のコンスタンシオ副総裁はブリュッセルの欧州議会での証言で、インフ レを目標水準に戻すためECBは「必要なあらゆる措置を取る」と表明 した。

菅義偉官房長官は7日午前の定例会見で、「過度な変動は悪影響を 与える。緊張感を持って注視している」と発言した。

CIBCワールド・マーケッツの外為戦略エグゼクティブディレク ター、バイパン・ライ氏(トロント在勤)は「日銀が介入するハードは 高い。しかしこのような相場の動きを日銀が静観しているというのも考 えにくい」と述べ、「105円が節目の水準である可能性はある」と続け た。

原題:Yen Rallies to 1 1/2-Year High as Traders Defy Intervention Risk(抜粋)

◎米国株:6週間で最大の下げ、銀行株に売り-世界の成長懸念が再燃

7日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数は6週間で最大の 下げとなった。前日は強気な見方が広がって大きく上げたが、その勢い は続かなかった。世界の経済成長をめぐる懸念が再燃した。

ダウ工業株30種平均は一時230ドル余り下落。S&P500種では銀行 株が2月以来の大幅安。逃避需要から債券が買われ、利回りが低下する 中で銀行株は売られた。市場のボラティリティを示す指数は、1月以降 で最大の上げとなった。

S&P500種株価指数は前日比1.2%安の2041.91。ダウ工業株30種 平均は174.09ドル(1%)安の17541.96ドル。ナスダック総合指数 は1.5%下げた。

フェデレーテッド・インベスターズのシニアポートフォリオマネジ ャー、ドン・エレンバーガー氏は「リスクオフの取引がややみられる」 とし、「あまり多くの材料がないことから、今の時点で明確なトレンド を判断するのは難しい。ただ市場の外に目を向けると、誰もが注目して いるのは企業決算だ。市場は現在、非常にネガティブな地合いだ。それ は株式ファンドから流出する資金に表れている」と続けた。

S&P500種は3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合以 降、35ポイントのレンジ内での推移が続いている。各国の金融政策が世 界の成長を支えるとの楽観から、当局の取り組みは成長減速をかわすに は不十分な可能性があるとの懸念に、市場のセンチメントは変わってき ている。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)やJPモルガン・チェースが 安い。銀行株は過去4日間で3回目の下げとなった。逃避需要で米10年 債が買われ、利回りは株式相場が2月に底入れして以降で最も低い水準 となっている。これを受け、低金利が銀行の利益に重しになるとの観測 が強まった。ベライゾン・コミュニケーションズは2.8%安と、昨年8 月以来の大幅な下落率。ジェフリーズはベライゾンの投資判断を「買 い」から「ホールド」に引き下げた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は15%上昇し16.16。上昇率は3カ月で最大だった。

CMCマーケッツ(ロンドン)の市場アナリスト、ジャスパー・ロ ーラー氏は「年初に相場を押し下げた要因がまだ完全には消えていない との懸念がある」と分析。「FOMC議事録は概して、大方の予想より ハト派寄りの内容だったが、世界経済をめぐる懸念はまだ強く残ってい る。決算シーズンを迎えるに当たり、市場は来週発表される銀行決算の 一部について先を読み始めている。銀行決算は最も懸念の大きい分野の 一つだ」と続けた。

S&P500種の業種別10指数は全て下落。電気通信サービスや金 融、素材、情報技術などが特に大きく下げた。

原題:U.S. Stocks Tumble After Rally Amid Renewed Worries on Growth(抜粋)

◎米国債:反発、2年債1カ月ぶり低利回り-相場反転近いとの見方も

7日の米国債相場は反発。米金融当局が利上げに関して慎重な姿勢 を示していることから、期間が短めの国債利回りが約1カ月ぶりの低水 準を付けた。ただ、相場が下げに転じる機が熟しているとの見方も出て きた。

緩和的な金融政策でも世界経済の成長は促進されないとの懸念が再 燃し、円や金と共に米国債は上昇した。金融政策見通しに最も敏感な2 年債利回りは日中取引ベースで2月24日以来の低水準を付けた。2年債 利回りの相対力指数(RSI)は相場の行き過ぎを示唆する水準に近づ いた。

BMOキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、アーロン・ コーリ氏は「多くの買いが入った時は、飽和点に達したリスクがある。 買いが極端に入っていると市場が示唆しているなら、しばらくしてモメ ンタムが反転する可能性はある」と述べた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が世界経済のリスクを理由に政 策金利を据え置き、2016年の利上げ見通しを下方修正した3月中旬以 降、米国債利回りは低下基調にある。米連邦準備制度理事会(FRB) のイエレン議長は先週、利上げを「慎重に進める」ことは適切だと指 摘。金利先物市場が織り込む利上げ時期が先送りされ、利上げ回数も減 少した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、2年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の0.69%。同年債(表面利率0.875%、償還2018年3 月)は100 12/32。10年債利回りは7bp低下の1.69%。

コーリ氏はモメンタムが反転すれば、2年債利回りは0.80%まで上 昇する可能性があるとの見方を示した。

JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者 (CEO)は、米国債需要が弱まることと、米金融当局の利上げペース が市場の予想よりも速くなることを懸念していると明らかにした。

同CEOは6日の株主宛て年次書簡で、市場は連邦準備制度と海外 諸国、商業銀行という米国債の最大の買い手を当てにはできないと指 摘。消費者信頼感と企業景況感の向上に伴い与信需要が高まり、安全資 産である米国債の需要が後退する可能性があるとの予測を示した。

同CEOは「これら3グループの米国債の買い手は今後はいなくな るだろう」とし、「このシナリオが10年物米国債利回りの上昇局面で起 これば、結果はわれわれ皆が望んでいるほどスムーズなものでなくなる 公算が大きい」と記述した。

金利先物市場が織り込む6月までの利上げ確率は16%。FOMC声 明が発表される前日の3月15日時点では54%あった。この算出は利上げ 後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮 定に基づく。

原題:Treasury Market Is Flashing Signals That Rally May Soon Be Over(抜粋)

◎NY金:反発、1週間ぶり大幅高-米金融当局の慎重な利上げ姿勢で

7日のニューヨーク金先物相場は反発。1週間ぶりの大幅高となっ た。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で利上げへの慎重姿勢が 示されたことを背景に、利回り資産と比べた金の投資妙味は高いと受け 止められた。

BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレク ター、タイ・ウォン氏は電話インタビューで、「きのうのFOMC議事 録は、短期的な利上げの可能性は極端に限られているとする市場の見方 を確認するものだった。オーバーナイトでの円急伸も金上昇の環境を整 えた」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日 比1.1%高の1オンス=1237.50ドルで終了。3月29日以来の大幅上昇と なった。

銀先物5月限は0.7%上げて15.158ドル。ニューヨーク商業取引所 (NYMEX)のプラチナは上昇。パラジウムは下落した。

原題:Gold Gains Most in a Week on U.S. Fed Reserve Rate Caution (抜粋)

◎NY原油:反落、米在庫減少しても供給超過変わらずとの見方

7日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が反落。米国での原油在庫が予想外に減 少したものの、一時的な減少に過ぎないとの見方が広がった。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は 「昨日は在庫データを好感してかなり大きく上げた。先週は製油所の稼 働率が上がり、輸入が減少した。週間の輸入データは変動が大きいた め、来週増加に転じても驚かない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日 比49セント(1.30%)安い1バレル=37.26ドルで終了。ロンドン ICEのブレント6月限は41セント(1%)下げて39.43ドル。

原題:Oil Falls Amid Speculation U.S. Supply Decrease Won’t Ease Glut(抜粋)

◎欧州株:下落、銀行株と自動車株が安い-原油・ガス銘柄は反落

7日の欧州株式相場はここ6営業日で4回目の下げ日となった。銀 行株と自動車関連銘柄の下げが目立った。

既に年初来パフォーマンスが最悪の銀行株はこの日も値下がりし、 2月11日以来の低水準となった。イタリアの銀行株が売りを浴びた。フ ィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が3.9%下げる など、自動車関連銘柄も安い。同社は6日、ミシガン工場で1300人を一 時解雇すると発表した。石油株は一時1.3%高となったものの、その後 下げに転じた。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.8%安の328.10で引けた。 一時は0.4%上昇した。この日は、ダイムラーを含む25銘柄が配当落ち で値下がり。

ライファイゼン・キャピタル・マネジメント(ウィーン)の株式部 門責任者、ヘルベルト・ペルス氏は「市場が抱える不安は大きい。資金 規模の大きい投資家の多くは株価上昇を見込んでおらず、下落に備えた ポジションを構えている」と述べた上で、原油が再び上向き、米当局か ら朗報があり、決算シーズンが始まれば、「状況は速やかに変わる可能 性がある」と語った。

個別銘柄では、英小売りのマークス・アンド・スペンサー・グルー プが3%上昇。衣料品売り上げがアナリスト予想を上回った。一方、英 オンライン決済サービス会社ワールドペイ・グループは2.9%下げた。

原題:European Stocks Fall as Banks Slide, Energy Shares Reverse Gains(抜粋)

◎欧州債:スペイン債6日続落、2012年以降の最長-政治リスクを懸念

7日の欧州債市場ではスペイン10年債が6営業日続落。9日続落し た2012年7月24日以降で最長の下落局面となった。当時はこの数日後、 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユーロを守るために「何でもす る」と公言している。

12年7月25日、欧州通貨同盟は崩壊の瀬戸際にあるとの懸念が強ま り、スペイン10年債利回りはユーロ誕生以後最高の7.751%を記録。同 月26日のドラギ総裁のロンドンでの講演を手掛かりに相場は上昇に転 じ、利回りは昨年1.05%まで下げた。

利回りは12年に付けた水準には程遠いものの、現在の値下がり局面 は欧州での懸念の強まりを象徴するものだ。ギリシャで政治不安が再燃 しているほか、経済データは弱い内容で、英国では欧州連合(EU)残 留・離脱の賛否を問う国民投票が6月に実施される。スペインでは昨 年12月の総選挙で過半数を制する政党が出なかったことで政権は暫定的 なまま。しかも、2015年の財政赤字目標を達成できなかった。

コメルツ銀行(フランクフルト)のシニア金利ストラテジスト、ミ ヒャエル・ライスター氏は「全体的に政治リスクが再び注目されてお り、当然のことながらこれが不安をあおる」と発言。さらに「財政赤字 に関するニュースが信頼感をやや損ねた。こうしたことが明らかに投資 家を用心させている」と続けた。

ロンドン時間午後4時5分現在、スペイン10年債利回りは前日比11 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.62%。一時 は1.63%と、2月24日以来の高水準を付けた。同国債(表面利 率1.95%、2026年4月償還)価格は0.99下げ103.055。

イタリア10年債利回りは12bp上昇し1.41%。先月11日以来の高水 準となる1.42%を付ける場面もあった。同年限のポルトガル国債利回り は24bp上げ3.43%。これは2月25日以来の高さ。一方、ドイツ10年債 利回りは3bp下げて0.09%。

原題:Spain Bonds in Longest Slump Since Draghi’s ‘Whatever It Takes’(抜粋)

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