米国債:反発、2年債1カ月ぶり低利回り-反転が近いとの見方も

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7日の米国債相場は反発。米金融当局が利上げに関して慎重な姿勢を示していることから、期間が短めの国債利回りが約1カ月ぶりの低水準を付けた。ただ、相場が下げに転じる機が熟しているとの見方も出てきた。

  緩和的な金融政策でも世界経済の成長は促進されないとの懸念が再燃し、円や金と共に米国債は上昇した。金融政策見通しに最も敏感な2年債利回りは日中取引ベースで2月24日以来の低水準を付けた。2年債利回りの相対力指数(RSI)は相場の行き過ぎを示唆する水準に近づいた。

  BMOキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、アーロン・コーリ氏は「多くの買いが入った時は、飽和点に達したリスクがある。買いが極端に入っていると市場が示唆しているなら、しばらくしてモメンタムが反転する可能性はある」と述べた。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が世界経済のリスクを理由に政策金利を据え置き、2016年の利上げ見通しを下方修正した3月中旬以降、米国債利回りは低下基調にある。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は先週、利上げを「慎重に進める」ことは適切だと指摘。金利先物市場が織り込む利上げ時期が先送りされ、利上げ回数も減少した。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、2年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.69%。同年債(表面利率0.875%、償還2018年3月)は100 12/32。10年債利回りは7bp低下の1.69%。

  コーリ氏はモメンタムが反転すれば、2年債利回りは0.80%まで上昇する可能性があるとの見方を示した。

  JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、米国債需要が弱まることと、米金融当局の利上げペースが市場の予想よりも速くなることを懸念していると明らかにした。

  同CEOは6日の株主宛て年次書簡で、市場は連邦準備制度と海外諸国、商業銀行という米国債の最大の買い手を当てにはできないと指摘。消費者信頼感と企業景況感の向上に伴い与信需要が高まり、安全資産である米国債の需要が後退する可能性があるとの予測を示した。
  
  同CEOは「これら3グループの米国債の買い手は今後はいなくなるだろう」とし、「このシナリオが10年物米国債利回りの上昇局面で起これば、結果はわれわれ皆が望んでいるほどスムーズなものでなくなる公算が大きい」と記述した。

  金利先物市場が織り込む6月までの利上げ確率は16%。FOMC声明が発表される前日の3月15日時点では54%あった。この算出は利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

原題:Treasury Market Is Flashing Signals That Rally May Soon Be Over(抜粋)

(第4段落と第6段落以降を追加し、更新します.)
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