債券は上昇、超長期ゾーンのオペ結果受け-円高場面で債券買いとの声

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  • 先物は27銭高の151円65銭で終了、長期金利マイナス0.085%まで低下
  • 円高・株安が進むと追加緩和の思惑につながりやすい-みずほ証

債券相場は上昇。前日の海外市場で円高・ドル安が進行したことや米国債相場が反発した流れを引き継ぎ、買いが先行した。日本銀行の国債買い入れオペで超長期ゾーンが強めの結果となったことも相場を支えた。

  8日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比12銭高の151円50銭で開始した。151円62銭を付けた後に伸び悩み、1銭安の151円37銭まで下げたが、すぐに持ち直した。午後に入ると一段高となり、151円69銭まで上昇。結局は27銭高の151円65銭と、この日の高値圏で引けた。

  マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長は、今週は予想外に株安と円高が進んだこともあり、債券相場を取り巻く環境は悪くないと指摘。「1ドル=105円を試すような展開になった場合には、債券買いが進むこともありそうだ」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.07%で開始し、いったんはマイナス0.06%まで売られた。午後は水準を切り下げ、マイナス0.085%まで下げている。新発20年物の156回債利回りは1.5bp低い0.335%で開始し、一時0.355%まで売られた後、0.325%と3月18日以来の低水準を付け、その後は0.33%。新発30年物の50回債利回りは1bp低い0.41%で始まり、一時0.44%を付けた後、0.415%に戻している。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、日銀の長期国債買い入れオペについて、「10年超25年以下、25年超の落札金利は実勢より低めでしっかり」と分析。ただ、「市場がオペの結果にあまりついてきていない。14日に30年債入札を控えていることなどが要因ではないか」との見方を示していた。

  日銀が実施した今月4回目の長期国債買い入れオペ(総額4700億円)の結果によると、残存期間1年以下と、10年超25年以下の応札倍率が前回から低下した。25年超はほぼ横ばいだった。

追加緩和観測

  みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、「海外金利との相関関係はこのところ薄れてはいるが、円高・株安が進むと追加緩和の思惑につながりやすい。円高がこれだけ進んできた中では、金利もなかなか上がりにくい」と話した。「当社では追加緩和をメーンシナリオとはみていないが、量・質・金利の3次元でさまざまなオプションがあり得るため、思惑が交錯しやすく、各年限にサポート要因となっている」と述べた。

  7日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比7bp低下の1.69%程度で引けた。一時は1.68%と2月25日以来の低水準を付けた。ドル安・円高が加速し、米株式相場が大幅下落したことが債券買いの手掛かりとなった。ニューヨーク外国為替市場で円が上昇し、1ドル=107円台と約1年半ぶりの高値を付けた。

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