中国は「ミンスキー・モーメント」に向かっているのか-見解真っ二つ

中国経済の分析で見解が極端に分かれるテーマは、債務水準などわずかしかない。

  一部の専門家は、中国では借り入れが制御を失った状態にあり経済が危機にひんしていると分析。これに対し別のエコノミストからは、中国の資産は豊富でそれが資金繰り逼迫(ひっぱく)を埋め合わせる以上の力を発揮するとの指摘が聞かれる。こうした意見の相違は、5日発表された調査リポート2本にはっきりと表れた。2本共に中国経済の「ミンスキー・モーメント(極度の与信膨張後の資産価格崩壊)」リスクに言及しながら、結論はかなり異なっている。

出所:ブルームバーグ

  調査会社ゲーブカルの季刊誌「チャイナ・エコノミック・クオータリー」に掲載されたジョナサン・アンダーソン氏の分析記事は、「中国に迫りつつあるミンスキー・モーメント」という見出し。エマージング・アドバイザーズ・グループの経済コンサルティング主任である同氏は「中国当局は悪化する債務問題に対処しようとすることさえ放棄した。従って、2020年までに金融危機と深刻な景気悪化が起きる公算が大きい」と記した。

  一方、沈建光氏らみずほセキュリティーズアジアのエコノミストは、中国の非常に高い貯蓄率と資本市場発展の潜在力、低水準の対外債務、危機を解決してきた過去の実績を挙げ、中国はミンスキー・モーメントを回避できるとの見方を示した。ただ、危機を回避するには中国当局が痛みを伴う構造改革を断行するほか、金融市場の規制を見直し、波及リスクを抑制することが必要だと条件を付けている。

原題:China Heads for a Minsky-Moment Crash, Or Not: Analysts Split(抜粋)

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