政府「場合によっては必要な措置取る」-円高で介入の可能性を示唆

更新日時

外国為替市場で円が対ドルで急伸していることを受け、日本の政府要人が相次いで為替介入の可能性に言及し、行き過ぎた円高をけん制した。

  菅義偉官房長官は7日午前の定例会見で、「場合によっては必要な措置を取りたい」と介入も辞さない構えを示した上で「過度な変動は悪影響を与える。緊張感を持って注視している」と発言した。これに先立ち、財務省幹部も同日午前、足元の円高水準は一方に偏った動きだとし、必要な措置を取る可能性を示唆していた。

  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、安倍晋三首相が同紙のインタビューで、ここ数か月の円高傾向やその他の主要通貨の不安定な動きについて通貨安競争は絶対避けなければならないとし、恣意(しい)的な為替市場への介入は慎まなければならないとの見解を示したと報じた。これを受け、為替相場は5日の海外市場で一時109円95銭と2014年10月31日以来の水準までドル安・円高が進み、日経平均株価もアベノミクス相場が始まって以来、初の7日続落となっていた。

  菅官房長官は安倍首相の発言にも触れ、「2月の上海G20(20カ国・地域)で通貨の競争的切り下げの回避は目標としないことが確認されている。この観点から為替操作を続けていくことは適当ではない。その旨を首相は指摘した」と説明した。

  為替相場は6日公表された米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で4月の利上げをめぐって慎重な発言が出たことを受け、ニューヨーク外国為替市場でドルの下落が続き1ドル=109円台が定着していた。午後0時59分現在では109円28銭前後で推移している。

  みずほ証券投資情報部の鈴木健吾チーフFXストラテジストは「節目の110円を割り込んだなかで下攻めの勢いが強まっており、投機的な動きが急激な流れを演出する可能性は容認できないとの姿勢が強く出始めている」と指摘。安倍首相の発言も修正せざるを得なかったとみている。また、さらに円高が進んだ場合には、4月末の日銀金融政策決定会合での追加緩和も現実味を帯びると予想した。
  

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE