日経平均8日ぶり反発、原油高の資源やディフェンシブ上げ-円高重し

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7日の東京株式相場は、日経平均株価が8営業日ぶりに反発。海外原油市況の上昇を材料に鉱業や石油など資源株が高く、医薬品や情報・通信、陸運株といった業績に安定感のあるディフェンシブ業種も買われた。半面、為替の円高進行に対する懸念は重しで、7日続落中に1400円以上下げたにもかかわらず、戻りは限定的だった。

  TOPIXの終値は前日比4.89ポイント(0.4%)高の1272.64と3日ぶりに反発、日経平均株価は34円48銭(0.2%)高の1万5749円84銭。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、為替を材料に株価は先行して下げてきたが、「円高が顕在化し、ここからはどこで買いを入れようかという意識も高まっている」と指摘。企業業績の悪化を警戒しつつも、「PERは14倍ほどに下がってきており、それ以上の減益を織り込むまでには時期尚早」とみていた。

  きょうの日本株は、終日プラス圏とマイナス圏を往来する方向感の定まらない展開。日経平均は朝方に155円高まで上げた後、前引けは小安く、午後早々には79円安まで下げたが、大引けにかけては底堅く推移した。前日まで続落した反動に加え、6日時点の予想PERは14.07倍と過去半年の平均14.8倍を下回り、割安感もあった。

  また、日本銀行の黒田東彦総裁は7日の支店長会議であいさつし、2%物価実現を目指し安定持続に必要な時まで緩和を継続すると発言。追加的政策への期待感も下支え要因として機能した。東海東京調査センターの中井裕幸専務は、日銀による次回会合での追加緩和の「確率は高まっている。マイナス金利幅の拡大がもたらす金融株へのダメージと、ETF増額のポジティブな面との見極めが必要」と話していた。

  一方、相場全般の戻りを限定的にさせたのは、為替動向だ。米早期利上げ観測の後退でドルが下げた前日のニューヨーク市場の流れを受け、きょうのドル・円相場は午後に1ドル=108円70銭台と1年5カ月ぶりのドル安・円高水準に振れた。財務省幹部の円高けん制発言で午前に一時109円90銭までドルが反発したが、ドルの反発力は鈍かった。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「米長期金利をみると、円安にはいきそうにない。業績の下方修正懸念があり、しっかりした買いは続かない」と言う。

  あす8日には株価指数オプション4月限の特別清算値(SQ)算出控え、積極的な買いも入りにくかった。

  東証1部33業種は医薬品、石油・石炭製品、鉱業、通信、陸運、その他製品、建設、その他金融、サービスなど23業種が上昇。小売や保険、非鉄金属、輸送用機器、電気・ガス、証券・商品先物取引など10業種は下落。鉱業や石油など資源株は、米国の原油在庫の減少を材料に6日のニューヨーク原油先物が5.2%高の1バレル=37.75ドルと大幅続伸したことを受けた。

  東証1部の売買高は21億1241万株、売買代金は2兆899億円。上昇銘柄数は1023、下落は776。売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買い」に上げた村田製作所が買われ、KDDIや楽天、エーザイ、オリックス、JR東日本、国際石油開発帝石、神戸製鋼所も高い。半面、きょうの取締役会に提出された人事案が否決され、経営体制の混乱に懸念が広がっているセブン&アイ・ホールディングスは安く、ファーストリテイリングや富士重工業、マツダ、川崎重工業、カシオ計算機も下げた。

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