国際通貨基金(IMF)は6日、柔軟な為替レートや外貨準備に支えられ、新興国はこれまでのところ、資本流入の数十年ぶりの大幅鈍化を乗り越えてきたとの見解を示した。

  IMFは最新世界経済見通し(WEO)の発表を来週に控え、分析部分を公表。新興国45カ国への純資本流入が2010年から15年遅くまでに、国内総生産(GDP)の4.9%に相当する1兆1000億ドル(約121兆円)減少したと指摘した。IMFは資本流入減の大部分が、新興国と先進国の成長見通しの差の縮小で説明され得ると分析。相対的にみて、1990年代後半のアジア金融危機や80年代の中南米債務危機で新興国が直面した際の減少よりも、実は厳しいと付け加えた。

  ただ、こうした打撃は複数の緩衝装置によって緩和されているとも述べ、外貨準備高が比較的高い水準にある点や新興国間の為替レートの柔軟性の高まり、中央銀行のインフレ目標設定などに伴う物価の抑制を挙げた。

  IMFはさらに、資本流入減少の影響は歴史的に見れば抑えられているものの、新興国は秩序ある調整を確実にすべく政策を向上させる必要があり、慎重な財政政策を維持し為替相場の柔軟性や十分な外貨準備を確保すべきだと論じた。
  
原題:Emerging Markets Weathering Drop in Capital Inflows, IMF Says(抜粋)

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