中国上場企業の為替差損、8300億円と前年の13倍-さらに痛み拡大も

  • 元安が続けば中国企業の最終利益に影響を及ぼすとシュローダー
  • 最も打撃が大きかったのは航空業界

昨年8月の中国人民元の事実上の切り下げの影響が、中国上場企業の通期業績に表れた。さらに痛みは広がると投資家は警戒している。

  ブルームバーグの集計のデータによると、昨年の中国上場企業約980社の為替差損は487億元(約8300億円)と、前年の約13倍となった。昨年の利益は11%減の7892億元。国有製油会社の中国石油化工(SINOPEC)の純為替差損は39億元と、2014年の1億7900万元から増加した。

  人民元は昨年4.5%下落し、1994年以来で最大の下げを記録。これに伴い、アジア最大のドルの借り手である中国企業の資金調達コストが膨らんだ。1月の元安進行は世界的な株安を招き、中国のドル建て債発行は1-3月(第1四半期)に31%減少した。人民元は対ドルではここ2カ月上昇しているものの、通貨バスケットに対してはなお下落基調にある。

  シュローダー・インベストメント・マネジメントで日本を除くアジアのクレジット調査責任者を務めるレイモンド・チア氏(シンガポール在勤)は「元安が続けば間違いなく中国企業の最終利益に影響を及ぼすだろう。影響が深刻なケースもあり、企業の信用比率や債務返済能力には確実に影響する」と指摘した。

  ブルームバーグ集計のデータによれば、最も打撃が大きかったのは航空業界で、15年の為替差損は計179億元と、前年の9億5170万元から増加。3大国有航空会社の中国南方航空と中国東方航空、中国国際航空の為替差損は25億ドル(約2760億円)相当に上った。

原題:China Forex Losses Jump 13-Fold to $7.5 Billion, With More Ahead(抜粋)

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