米国株:S&P500は4週間で最大の下げ-世界的な成長低迷を懸念

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5日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は4週間ぶりの大幅安となった。世界的な成長低迷が深まるとの懸念が広がった。

  この日は銀行株を中心に下落、逃避需要から米国債が買われ、利回りが低下する中で銀行株は売られた。バンク・オブ・アメリカ(BofA)が安い。ヘルスケア株は3営業日ぶりに下落。アラガンは15%安となった。米政府が4日発表した企業のインバージョン(租税地変換)抑制措置で、ファイザーとの合併が脅かされるとの懸念が広がった。

  S&P500種株価指数は前日比1%安の2045.17。ダウ工業株30種平均は133.68ドル(0.8%)安の17603.32ドル。ナスダック総合指数は1%下げた。

  ライノ・トレーディング・パートナーズ(ニューヨーク)のチーフ株式ストラテジスト、マイケル・ブロック氏は「相場は失速しつつある」と指摘。「さらに円の上昇継続や、アラガンに大きな打撃となっている米財務省の発表が状況を悪化させている。あす6日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表され、極めてハト派的な内容になると見込まれている。もしハト派的でなかった場合は市場は混乱するかもしれない」と続けた。

  S&P500種は2月に付けた1年10カ月ぶり安値から最大13%上げてきたが、勢いを失い始めている。

  国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事はこの日ブルームバーグテレビのインタビューに応じたが、世界経済の成長に対する不安を和らげるような発言は聞かれなかった。同専務理事は下振れリスクが強まったとし、「上向きの要素はあまり見当たらない」と述べた。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は9.2%上昇し15.42。2日間の上げとしては約2カ月で最大となった。

  この日の経済指標では、3月の非製造業総合景況指数が前月から上昇。一方で2月の貿易赤字は拡大し、半年ぶり高水準となった。輸入の伸びが輸出の伸びを上回った。

  米連邦準備制度理事会(FRB)は6日にFOMC会合(3月開催)の議事録を公表する。先物トレーダーらが織り込む4月の利上げ確率はゼロ、12月でようやく50%以上に上昇する。

  アッシュバートン・インベストメンツで100億ドル相当の資産運用に携わるベロニカ・ペクラナー氏は「市場はファンダメンタルズ面の見通しについて、もっと現実的な視点に戻りつつある」と指摘。「企業利益に関しては一部の業種で引き続き圧力が見られる。ファンダメンタルズの点から見て懸念すべき状況だ」と続けた。

  S&P500種の業種別10指数は全て下落。公益や金融、ヘルスケアの下げが目立った。

原題:U.S. Stocks Retreat as Rally Falters Amid Global Growth Concerns(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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