自社株買い中断が米国株上昇のリスクに-ゴールドマンのコスティン氏

急速な回復を見せてきた米株式相場はいったん軟調な展開となり、その後再び勢いを取り戻すことになりそうだと、米ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・コスティン氏が指摘した。

  経済データの改善や金融当局のハト派姿勢でも、3四半期連続での企業利益の減少や市場が企業の自社株買いという大きな需要の源を失う状況を乗り切るには不十分な可能性があると、チーフ米株ストラテジストのコスティン氏はみている。同氏はこうした状況が影響し、S&P500種株価指数は短期的に下落し、今年4ー12月、9カ月間の上昇率は1.6%にとどまる可能性が高いと分析した。  

  コスティン氏は電話取材で、「今後の道筋を考えた場合、リスクは短期的な上昇ではなく下落だ」とし、「来月は強さが増すのではなく、逆に弱くなるだろう。株式需要の重要かつ唯一の源である自社株買いがないからだ。さらに企業利益はぱっとしないものになる可能性が高い。つまり相場を上昇させる材料に欠けているということだ」と述べた。

  コスティン氏はS&P500種指数の年末の水準を2100と予想。これは4日の終値2066.13を1.6%上回る。ブルームバーグがストラテジスト21人を対象に実施した調査の中央値では2150と見込まれており、コスティン氏の予想もこれとほぼ一致する。

  1-3月(第1四半期)の自社株買いの規模は1650億ドル(約18兆2300億円)に上り、年初以降、米国株需要の最大の源となっている。一方で投資信託や上場投資信託(ETF)は株式売却に動いており、3月14日時点では四半期ベースで過去最大規模の引き揚げとなっている。企業は通例、四半期決算発表前の5週間には自社株買いを中断すると、ゴールドマンは説明している。

原題:Goldman’s Kostin Sees Buyback Break Threatening S&P 500 Advance(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE