債券下落、流動性供給入札に向けた売りで-長期金利午後上昇に転じる

更新日時
  • 先物は6銭安の151円49銭で終了、新発20年債利回り0.37%まで上昇
  • 新発30年債利回りは2営業日ぶりに取引成立、0.455%に上昇

債券相場は下落。前日の米国債相場の上昇や円高進行を背景に買いが先行した後、流動性供給入札を翌日に控えた売りなどで超長期ゾーンを中心に軟調推移となった。長期金利も午後に上昇に転じた。

  6日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比9銭高の151円64銭で開始した。日銀買いオペ通知後には151円66銭まで上昇したが、その後は上値が重い展開。午後に入ると水準を切り下げ、一時は151円45銭まで下落。結局は6銭安の151円49銭で引けた。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「日銀買いオペを無難にこなして、明日の流動性供給入札に向けた調整で超長期債が軟化し、長期ゾーンまで波及した」と説明。流動性供給については、「短い年限が新たに設定されたので、長いゾーンの年間の発行額はその分減るが、1回当たりの供給額は増える。年度最初の入札なので、その部分が意識されやすい面もある。超長期債入札については、今月は30年債や20年債も残っている」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.075%で開始。午後に入るとマイナス0.06%まで上昇している。新発20年物の156回債利回りは1bp低い0.345%で開始後、売りに押されて0.37%と1日以来の高水準を付け、その後は0.365%で推移した。前日に取引が成立しなかった新発30年物の50回債利回りは午後に入って0.45%で開始。その後0.455%と3月31日以来の水準に上昇している。

  財務省は7日午前、流動性供給入札を実施する。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札で、今回の対象銘柄は残存期間15.5年超から39年未満。発行予定額は前回の同年限の入札より1000億円増額の4000億円程度となる。

  日銀がこの日実施した今月3回目の長期国債買い入れオペ(総額1.24兆円)の結果によると、残存期間1年超3年以下の応札倍率が前回から小幅低下した。3年超5年以下は小幅上昇し、5年超10年以下は横ばいだった。

  SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジストは、オペの結果について、「全体的に想定の範囲内の結果。オファーサイドの売りがなかったので無難ではないか」と分析した。

円高・米債高

  5日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比4bp低下の1.72%と約1カ月ぶり低水準で引けた。欧米株式相場の下落を背景に買いが優勢だった。ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで上昇し、一時1ドル=109円台と1年5カ月ぶりの高値を付けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「円高の進行は相場のサポート要因。背景には世界経済の減速懸念もある。円債はもともと需給が良い上、日銀の追加緩和期待も続いており、なかなか金利が上がりそうにない」と話した。「投資家も買いたい利回り水準ではないので様子見ではないか。プラス利回りのゾーンだけが相場という感じもある」と言う。

  この日の東京株式相場は小幅続落。日経平均株価は前日比0.1%安の1万5715円36銭で引けた。野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは「少し戻したものの原油相場が軟調で、株価も反発していない。ドル・円相場も反発が弱い。すぐに回復する感じではない」と話した。

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