人民元先安観が中国企業に海外M&A促す-買収の遅れは潜在的コスト

  • 中国本土企業の本土外でのM&A、今年はすでに昨年の8割に達する
  • シティグループ、2017年末までに人民元が7%値下がりすると予想

中国企業による海外での企業の合併・買収(M&A)は十分なペースではない。その理由を説明するのが人民元の相場動向だ。

  ブルームバーグのストラテジスト調査によれば、人民元は年末までにドルに対し3.3%下落する見込み。外国為替トレーダーとしては最大手の米シティグループは、2017年末までに人民元が7%値下がりすると予想している。こうした予測はM&Aを遅らす潜在的コストを示唆している。

  中国本土企業による本土外でのM&A規模は今年はすでに974億ドル(約10兆8000億円)と、過去最高だった15年の8割に達したことをブルームバーグの集計データが示している。

  テンプルトン・エマージング・マーケッツ・グループのマーク・モビアス会長は先週のインタビューで、「中国では多くの人が人民元は対ドルで下がると話しており、資金をドル建て投資に回している」と述べ、人民元の「マイルド」な下落を予想。「世界クラスになりたいと中国企業が望んでいることに疑いの余地はなく、M&Aは至極妥当だ」と語った。

  UBSグループのアジアM&A責任者サムソン・ロ氏は「人民元の動きが中国企業による買収のけん引役となっている。それが中国企業が今、取引を進めている理由だ」と指摘した。

原題:China Inc.’s Record Foreign Deal Spree Shows Fear of Weaker Yuan(抜粋)

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