「パナマ文書」で露呈した世界のエリートの海外資産

  • 調査グループのリポートで名指しされた要人は激怒
  • パナマの法律事務所や銀行は不正行為を否定

オフショア勘定という言葉がモスクワやレイキャビク、ブエノスアイレスなど世界各地の金融界を震撼(しんかん)させている。

  政治家やビジネス界の要人を含む世界の富裕層の一部が多額の資産をオフショア勘定に移したと、メディアグループが3日に報道したのを受け、名前の挙がった公職者らは激怒や否定、半ば否定などあらゆる種類の反応を示している。HSBCやUBSグループなどの銀行は、規則を順守しており、顧客を慎重に吟味していると強調。規制当局は調査すると、型通りの対応を表明した。

  国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が公表した記事は、富裕層がしばしばオフショア勘定を利用し、大部分は全く合法的な勘定であるという専門家が長年知っていた事実を単に確認したものにすぎない。それでも、政治家やビジネス界要人らにとっては、合法的なオフショア口座でさえも不愉快な質問を浴びせかけられる恐れがある。3日の報道は、パナマの法律事務所モサック・フォンセカからリークされた「パナマ文書」と呼ばれる1150万点の資料に基づくものとされている。海外資産保有は通常は合法的だが、資産隠しのために利用されることもある。

  ICIJによると、リークされた資料には20万余りのペーパーカンパニーに関して説明されている。世界の現・旧指導者12人に関係するオフショア企業が含まれているほか、政治家や公職者、娯楽業界の著名人ら128人による秘密の金融取引が記されている。また、HSBCとUBS、クレディ・スイス・グループなど銀行数百行がモサック・フォンセカにペーパーカンパニー設立の支援を求めた顧客として言及されている。これらの銀行やモサック・フォンセカは不正行為を否定している。

  国際的非政府組織(NGO)「トランスペアレンシー・インターナショナル」のホセ・ウガズ会長は、「銀行、法曹家、金融プロフェショナルらが違法な腐敗資金を秘密の企業に隠匿することができるという世界の金融システムの暗部をパナマ文書調査はあぶり出した」と述べた。
  

原題:‘Panama Papers’ Train New Spotlight on Global Elites’ Wealth (2)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE