円全面高、対ドルで2014年10月以来の高値-原油安や株安で110円前半

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  • 一時110円33銭までドル安・円高が進行、資源国通貨売り主導で
  • 原油先物30ドル試すタイミングが110円割れ試す局面-しんきんAM

5日の東京外国為替市場では円が全面高となり、対ドルでは2014年10月31日以来の高値を付けた。原油先物相場の下落や株安を背景に、資源国通貨売り主導で円買い圧力がかかった。

  午後3時57分現在のドル・円相場は1ドル=110円42銭付近。一時は110円33銭までドル売り・円買いが進んだ。円は主要16通貨全てに対して前日の終値から上昇している。

  しんきんアセットマネジメント運用部の加藤純主任ファンドマネージャーは、ドル・円相場は原油価格の下落に合わせて落ちてきたとし、「4月17日に増産凍結をめぐる会合が行われるが、合意が難しいという懸念が強まれば、原油価格は一段安となるリスクがある」と指摘。「原油先物価格が30ドルを試すタイミングが、ドル・円が110円割れを試す局面になる」とみる。

  オーストラリア・ドルは対円で一時1豪ドル=83円78銭と3月10日以来の水準まで下落した。豪中央銀行の政策据え置き発表を受けて84円台後半に戻す場面もあったが、上値は限定的だった。

  みずほ銀行国際為替部グローバル為替営業チームの竪智司次長は、「単純にドルそのものの調整が起こっている中で、それに応じて日本株の調整が輸出株を中心に起こっているだけだともいえる。ドル・円はそれに合わせて下落している格好」と説明。年初来安値を更新した場合は「110円といった節目が鍵になる」とした上で、「米利上げがなくなったわけでもないほか、安倍政権による経済対策や円高進行を受けた日銀緩和期待などの高まりも想定され、相場の下支えとなりそうだ」と話していた。

  4日の米株式相場は商品関連や資本財主導で売り優勢となり、反落した。ニューヨーク原油先物相場は、生産調整への期待が後退する中、大幅続落し、1カ月ぶりの安値を付けた。アジア時間5日の時間外取引でも下落している。この日の東京株式相場は、日経平均株価が大幅続落し、前日終値からの下げ幅は一時400円を超えた。

  三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットのマーケットメイクチーム長、海崎康宏氏(ニューヨーク在勤)は、原油安を背景に「全般的に資源国通貨売り」とし、「株価が軟調に推移したこともあり、円買い、クロス・円売りといった状況になっている」と説明。ドル・円相場は、「株が引き続き軟調に推移する中で、レンジなのか、もしくはもう一段下をやるのかが意識されやすくなってきている」と話した。

  午後1時すぎには事情に詳しい関係者の話として、財務省、日銀、金融庁の当局者が午後2時から会合を開くと報じられた。みずほ銀の竪氏は、当局会合の一報を受けた後にドル・円相場が上昇したと言い、「ドル・円の年初来安値更新が視野に入る中で、当局の動きに対して一定の警戒感もある」と話した。

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