三菱UFJ信託銀:海外で資産管理業務を拡大-4000億ドル目指す

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  • 手数料ビジネスの強化狙う、収益の柱に、資産管理会社の買収が視野
  • マイナス金利政策の影響受け、運用会社や年金基金から手数料徴収へ

三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の三菱UFJ信託銀行は、海外で運用会社など機関投資家の運用資産を管理する業務を拡大する方針だ。手数料ビジネスの強化が狙いで、管理残高を今後2年で3割増の4000億ドル(約44兆円)に拡大したい考え。資産管理会社や運用会社の買収が視野にある。

  1日付で就任した池谷幹男社長(57)がブルームバーグとのインタビューでこのような方針を明らかにした。池谷社長は同業務について「安定した管理手数料が見込める」とし、収益の柱の一つに育てたい意向を示した。今後も業務拡大に向け買収には「機会があれば積極的に取り組んでいきたい」と語った。

  MUFGは中期経営計画で資産運用・管理業務のグローバル展開の強化を掲げ買収戦略も打ち出した。三菱UFJ信託銀は過去4年で約700億円を投じ米キャピタル・アナリティクスを含め海外資産管理会社4社を傘下に収めた。海外の管理資産残高は現在約3100億ドル(約34兆円)。国内の同残高は約180兆円ある。

  池谷社長は海外の資産管理業務について「まだ品ぞろえはパーフェクトではない」と指摘。これまでヘッジファンドやプライベートエクイティファンド関連を傘下に収めてきたが、今後は米国の公募投資信託に強みを持つ管理会社がターゲットになるとの見通しを示した。ただ、詳細には言及しなかった。

  池谷社長は海外強化の一環として5月に中東ドバイに拠点を開設する計画も示した。産油国の政府系ファンド(SWF)などに日本の株式や不動産への投資を働き掛ける方針だ。池谷社長は「アベノミクス以降に日本への注目が高まった」と述べ、三菱東京UFJ銀行と連携し「現地でのプレゼンスを高めていく」と語った。

マイナス金利で手数料徴収

  日本銀行によるマイナス金利政策について池谷社長は、貸出金が約13兆円に上ることから「スプレッドの縮小など銀行業として負の影響が相応にある」と指摘。2017年3月期の収益環境は「詳細をもう少し検証しなければならないが、15年度より厳しくなるだろう」と述べた。

  三菱UFJ信託銀は、日銀が当座預金の一部に課しているマイナス金利のコスト相当分を4月中旬から運用会社などに手数料として転嫁する計画。池谷社長は「投信会社や年金基金の顧客はプロなので、ほぼご理解いただけると思う」とし、顧客に丁寧に説明していきたい考えを示した。

  MUFG株は6日、午前9時15分現在、前日比1.1%高の492.5円で推移している。

  ●池谷幹男(いけがや・みきお)1958年7月6日生、57歳、東京都出身。81年慶大経卒、三菱信託銀行入社、08年執行役員、11年常務取締役、15年専務取締役、16年4月社長。

(最終段落に株価動向を追加しました.)
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