NY外為:円が対ドル上昇、日銀政策に限界との見方

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4日のニューヨーク外国為替市場では円が上昇。対ドルで約1年半ぶりの高値に迫った。1-3月(第1四半期)の円上昇で、日本銀行の金融政策では通貨安誘導に限界があるとの懸念が広がった。

  第1四半期に円は6.8%上昇。3年に及ぶ刺激策はすでに織り込まれていることが示唆された。世界的な景気減速に対する懸念が円の買いを促している。日銀は1月29日にマイナス金利政策の導入で市場を驚かせたが、円の上昇を抑制できずにいる。

  BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「今年初めに強まった世界経済に対する慎重な見方すべてを、円が受け止めている」と述べ、「日銀は円安に誘導できていない」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで約0.3%上昇して1ドル=111円34銭。2014年10月以来の高値に迫った。円はユーロに対して1ユーロ=126円81銭だった。

  三菱東京UFJ銀行の外為ストラテジスト、リー・ハードマン氏(ロンドン在勤)は「日銀が一段と思い切った手段を講じない限りは円安誘導力に疑問が高まっていると言えるだろう」と述べ、「日銀の統制以上に外部の出来事によって円の動向が決まる。円は押し目買いのようだ」と続けた。

  同行は円が年末までにドルに対して1ドル=110円まで上昇すると見込んでいる。

  市場のコンセンサスではドルが年末までに上昇すると予想されている。米金融政策当局の利上げが見込まれるのに対して、日銀は刺激策を維持するとみられていることが背景だ。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想中央値では円は対ドルで年末までに1ドル=118円まで下げる。

  この日のドルは軟調に推移した。朝方発表された2月の米製造業受注が前月比で落ち込んだことに反応した。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。先週は1.6%下げた。

  ナショナル・バンク・オブ・カナダでチーフエ コノミストを務めるステファン・マリオン氏(モントリオール在勤) は「年末までにドルは対円で120円まで戻す可能性がある」と述べ、「その要因の多くは米国での引き締めだろう」と続けた。

原題:Yen Approaches 18-Month High as Traders Weigh BOJ Policy Limits(抜粋)

(相場を更新し、第5段落以降を追加します.)
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