円が上昇、商品市況安受けた資源国通貨主導のクロス・円下落で

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  • ドル・円は一時111円32銭、3月21日以来のドル安・円高水準
  • 原油価格の調整がどの程度になるかが、鍵になりそう-ソシエテ

4日の東京外国為替市場では円が上昇。対ドルでは約2週間ぶりの高値を付けた。原油相場を中心とした商品市況安を背景に、資源国通貨主導でクロス・円(ドル以外の通貨の対円相場)が下落しており、円高圧力が強まっている。

  午後3時11分現在のドル・円相場は1ドル=111円38銭付近。朝方に付けた111円80銭から、一時は111円32銭と3月21日以来の水準までドル安・円高が進んだ。円は主要16通貨に対してほぼ全面高。オーストラリア・ドルは対円で一時1豪ドル=85円を割り込み、同月28日以来の安値を付けている。

  IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「米雇用統計は利上げペース加速を連想させる内容ではなかった」とし、「ドル高に期待できない以上、円安に期待するしかない」と指摘。その上で、増産凍結をめぐる不透明感を背景とした原油価格の下落が商品市況安をけん引していると言い、「商品市況が崩れれば、資源国通貨が売られてクロス・円が崩れる」と説明する。

  1日に米国で発表された3月の雇用統計では、非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)が前月比21万5000人増と、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値20万5000人増を上回った。平均時給も前月比0.3%増と、前月のマイナス0.1%から改善した。

  一方、1日のニューヨーク原油先物は急落。サウジアラビアが生産水準を維持するのは、イランを含む主要産油国が加わる場合に限定されるとしたムハンマド副皇太子の発言が嫌気された。アジア時間4日の時間外取引では一段安となっている。

  ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店の鈴木恭輔為替資金営業部長は、「ドル・円は111円半ばを割り込んだことで下値余地を探る動きとなっている。ひとまず、この動きのトリガーとなった原油価格の調整がどの程度になるかが、鍵になりそうだ」と説明。ただ、「今回の原油価格の下落は1月から2月のように中国リスクの高まりを伴っているわけでもないことから、長続きはしないとみている。ドル・円も111円を割れることはあったとしても、110円50銭では下げ止まるとみている」と言う。

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