TOPIXは5日ぶり反発、食品など内需関連高い-輸出は安い

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4日の東京株式相場はTOPIXが5日ぶりに反発した。先週末に米経済統計で米景気の堅調さが確認されたほか、米国株が年初来高値を更新し、買い安心感につながった。株価指数が先週に7週ぶりの週間下落率を記録し、押し目買いも入りやすかった。食品や医薬品、陸運など内需セクターが上昇した。

  半面、自動車やゴム製品など輸出関連、非鉄金属が下落。ドル・円相場が2週間ぶりのドル安・円高水準で推移し、企業業績の先行きに警戒感が強まった。日経平均株価は5日続落。

  TOPIXの終値は前週末比1.31ポイント(0.1%)高の1302.71、日経平均株価は40円89銭(0.3%)安の1万6123円27銭。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「円高が日本株の重しとなっているが、米経済統計の内容は悪くなく、米国株も上げており、リスク回避一色ではない」と指摘。現状の為替は「企業の想定よりも円高・ドル安水準にあり、利益の圧迫要因となる。企業業績の下振れははっきりしてきており、追加緩和を催促する材料になりやすい。政策期待は日本株を支える一つの要因」とみる。

  米労働省が1日発表した3月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比21万5000人増。市場予想の中央値は20万5000人増だった。また、米供給管理協会(ISM)が1日発表した3月の製造業総合景況指数は51.8と、昨年8月以降で初めて活動の拡大と縮小の境目を示す50を上回った。

  堅調な米経済統計を受け、同日のS&P500種株価指数は0.6%高の2072.78と年初来高値を更新。りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは「米経済は緩やかに改善しており、ファンダメンタルズは悪くない。米経済やグローバルマクロから考えると非常に好環境」とみる。

  日本株は先週に4日続落し、TOPIXの週間下落率は4.7%と2月2週以来の大きさだった。「週末はかなり大きく下げたので多少反動もある」と岡三証券の小川佳紀シニアストラテジストは話していた。

  きょうの日本株市場は安く始まった後に押し目買いが入りプラスに転じたものの、為替のドル安・円高進行で再度マイナス圏に沈み、方向性を欠いた。ドル・円相場は一時1ドル=111円32銭と3月21日以来の円高値を付けた。米雇用統計後に先物トレーダーらが織り込む年内の利上げ確率は上昇したが、それでも年末までで60%にとどまり、1日のニューヨーク為替市場でドルが円に対して下落した流れが継続。1日の東京株式市場の終値時点では112円18銭だった。また、クレディ・スイス証券では日本株の投資判断をベンチマークに下げた。

  大和証券の三宅一弘チーフストラテジストは「米国の景況感の拡大は続いているが、現在の物価情勢から言えば利上げは急がなくても良い。為替のドル安・円高は日本株にとってはマイナスで、喜び半分。日本の業況感悪化への懸念があり、プラスマイナスが拮抗(きっこう)している」と話した。

  東証1部33業種では、水産・農林、食料品、医薬品、陸運、鉄鋼、パルプ・紙、精密機器など24業種が上昇。輸送用機器、ゴム製品、証券・商品先物取引、ガラス・土石製品、その他金融、非鉄金属など9業種は下落。輸送用機器では、クレディ・スイス証券が自動車セクターの投資判断を「オーバーウエート」から「マーケットウエート(中立)」に引き下げた。中期的なグローバル自動車需要見通しが不透明感を増しているのに加え、円高に伴う為替影響の反転で投資魅力はやや薄れたと判断した。

  東証1部の売買高は20億6849万株、売買代金は2兆896億円。上昇銘柄数は1251、下落は600。売買代金上位では、ソニー、小野薬品工業、JT、味の素、NTTドコモ、スズキ、JR東海、東京電力ホールディングス、第一三共、大東建託が高い。100倍以上速く充電できるリチウムイオン電池を開発したと4日付の日本経済新聞朝刊が報じたカネカは大幅高。トヨタ自動車、マツダ、ファーストリテイリング、TDK、野村ホールディングス、ブリヂストン、アルプス電気、デンソー、東芝は安い。

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