債券は上昇、日銀オペ結果強めで買い-投資家は売りづらい印象との声

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  • 先物は21銭高の151円69銭で終了、長期金利マイナス0.085%に低下
  • 金利上昇局面で投資家の買いが入ってくる感じ-JPモルガンAM

債券相場は上昇。日本銀行が今日実施した長期国債買い入れオペが強めの結果となったことを受けて買いが優勢となった。市場では足元の需給逼迫(ひっぱく)を背景に投資家は売りづらい印象との声が聞かれた。

  4日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前週末比8銭高の151円56銭で開始し、いったん2銭高まで伸び悩んだ。午後は日銀オペ結果を受けて水準を切り上げ、一時は151円71銭まで上昇した。結局は21銭高の151円69銭で引けた。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、「米国市場では連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策見通しがあまり積極的な引き締め方向ではなくなっている。ドル安・円高圧力が強まる中で、国内債に対する買い需要が高まっている」と指摘。「今日の日銀の長期国債買い入れオペの結果が良好だったこともサポートになっている」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.07%で開始。その後は水準を切り下げ、マイナス0.085%まで低下した。新発20年物の156回債利回りは1.5bp低い0.355%で開始し、0.345%まで下げた。新発30年物の50回債利回りは1.5bp低い0.395%と過去最低を更新して始まり、その後は0.40%で推移している。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「前週末の流れを引き継いで強含みスタートだ。期初から需給逼迫で今年は投資家も売りづらいとの印象が強そうだ」と話した。

日銀国債買い入れ

  日銀が実施した今月2回目の長期国債買い入れオペ(総額1.19兆円)の結果によると、残存期間3年超5年以下、10年超25年以下の応札倍率が前回から低下した。一方、1年超3年以下、25年超が上昇した。

  今回のオペでは、1年超3年以下の買い入れ額が前回より500億円減の3500億円、3年超5年以下が200億円増の4400億円、10年超25年以下が200億円減の2200億円、25年超が200億円増の1800億円となった。いずれも日銀が3月末に発表した当面の長期国債買い入れ運営方針で示した金額通りだった。

  バークレイズ証の押久保氏は、「オペ金額の変更で30年債の買いが強まるなど、足元は超需給相場で市場が敏感になっている。今後もこのようなオペの調整があるとみられ、その度に相場が振らされそうだ」と説明した。

  財務省は5日午前、10年利付国債の価格競争入札を実施する。前回の342回債のリオープン発行となり、表面利率は年0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の2兆4000億円程度となる。

  JPモルガン・アセットの塚谷氏は、「金利が上昇すると買い需要が強まるように見える。金利上昇局面で国内投資家からの買いが入ってくる感じ。明日の10年債入札も無難な結果になるとの印象」と述べた。

  前週末の米国債相場はもみ合い。米10年債利回りはほぼ横ばいの1.77%で引けた。3月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を上回る増加となり、いったんは売られた。しかし、利上げペースが緩やかになるとの見方が根強く、値を戻した。この日の東京外国為替市場でドル・円相場は一時1ドル=111円32銭と3月21日以来の水準まで円高・ドル安が進んだ。日経平均株価は前週末比40円89銭安の1万6123円27銭で終えた。

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