NY外為(1日):ドルが対円で下落-利上げペース緩慢との観測

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1日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対して下落。3月の米雇用統計を受けて、米金融当局が利上げを慎重に進めるとの観測が強まった。

  雇用統計の発表後のドルは一時、主要通貨の大半に対して上昇した。雇用統計では雇用者の伸びが市場予想を上回ったほか、賃金も増加した。先物トレーダーらが織り込む年内利上げの確率は上昇したものの、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらずだった。

  トロント・ドミニオン銀行の北米為替戦略責任者、マーク・マコーミック氏は電子メールで、「3月の米雇用統計がやや上向きのサプライズだったが、ドルにとっては方向性を反転させる大きな材料というよりは、最近の下げを止める材料なっている可能性の方が大きい」と分析。「データは全般的に安心感を与える内容だが、金融当局の新しい政策反応関数に対する為替市場の見方を変えさせている可能性は低く、このところの弱さを止める上でプラスに働いている」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.8%安の1ドル=111円69銭。対ユーロでは0.1%下げて1ユーロ=1.1391ドルと、昨年10月以来の安値。

  米労働省が発表した3月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比21万5000人増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は20万5000人増だった。また平均時給は増加した。一方で失業率は5%に上昇。労働力人口に復帰した人が増えたことが背景にある。

  商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファンドなど大口投機家が建てているドルのネットロングは14年以来の低水準。3月29日終了週に6万6441枚と、1週間前の8万7902枚から減少した。

  政策決定当局者が示した四半期予測では、年内2回の利上げが示唆されている。先物トレーダーらが織り込む年内の利上げ確率は雇用統計発表後に上昇したが、それでも年末までで60%の確率にとどまっている。

  DAデービッドソンの債券ストラテジスト、シャロン・スターク氏は「雇用統計は良い内容だったが、近い将来に金融当局に行動を起こさせるには不十分だ」と分析。「ドルの上振れ余地はあまりないだろう」と続けた。

原題:Dollar Falls Versus Yen as Jobs Data Keep Fed on Slow Rate Path(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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