【債券週間展望】長期金利は低下模索か-日銀買い入れオペで需給良好

  • 10年債入札:日銀トレード見合いの需要でしっかりの結果との指摘
  • 超長期ゾーンに金利低下余地があるかもしれない-DIAM

来週の債券市場で長期金利が低下余地を模索すると予想されている。日本銀行による長期国債買い入れオペにより、需給が徐々に引き締まるとの観測が背景にある。

  長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは1日、新年度入りに伴う益出しの売りで、一時マイナス0.03%と約2週間ぶりの高水準を付けた。その後は株価の下落に加えて、日銀が実施した長期国債買い入れオペの結果などを手掛かりに買いが優勢となり、マイナス0.08%まで低下した。

  DIAMアセットマネジメントの山崎信人上席ファンドマネジャーは、「来週も益出しの動きは想定されるものの、益出しを急ぐ環境でなくなっている。超長期債のオペが強くなるリスクなどから、超長期ゾーンに金利低下余地があるかもしれない」と話した。

  日銀が前日発表した長期国債買い入れ運営方針で、4月最初のオペの金額について、残存期間「1年超3年以下」と「10年超25年以下」を減額する一方で、「3年超5年以下」と「25年超」を増やした。これを受けて需給改善期待から30年ゾーンが堅調となり、新発30年債利回りは一時0.40%と過去最低を更新した。

10年債入札と流動性供給入札

  財務省は5日午前に10年利付国債の価格競争入札を実施する。前回の342回債のリオープン発行となり、表面利率は年0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の2兆4000億円程度となる。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッドは、10年債入札について、「日銀トレード見合いでしっかりの結果になると思う。需給相場なので、ある程度は買わないと勝負にならない。波乱にはならないだろう」と見込む。

  7日には流動性供給入札が予定されている。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札となり、今回は残存期間15.5年超39年未満の国債が対象銘柄。発行予定額は同年限の前回入札より1000億円増額の4000億円程度となる。

  国内経済指標では5日に2月の毎月勤労統計、8日に3月消費動向調査が発表される。ブルームバーグ調査では現金給与総額は前年比0.2%増加、消費者態度指数は40.4がそれぞれ見込まれている。

市場関係者の見方

*T
◎DIAMアセットマネジメントの山崎信人上席ファンドマネジャー
*日銀の買い入れオペが注目。特に超長期ゾーンのオペが強くなるかどうかだ
*10年入札は無難な結果が予想されるが、流動性供給入札は物不足が意識される中で波乱の結果となるリスク
*長期金利の予想レンジはマイナス0.11%~マイナス0.05%

◎三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッド
*期初の益出し売りと押し目買いが入り、需給のぶつかり合い
*毎月勤労統計や消費動向調査などでマイナス金利導入後の個人消費動向に注目
*長期金利の予想レンジはマイナス0.10%~マイナス0.03%

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
*上値では引き続き利益確定売り。恒常的に市場が薄い状況下で値動き大きいが、高値を抜けるような展開は予想しづらい
*10年債入札に注目。今週に利益確定した参加者から買い戻し需要も
*長期金利の予想レンジはマイナス0.11%~マイナス0.01%
*T

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE