BNPとウニクレディト、CoCo利払い不履行も-クレジットサイツ

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  • BNPは損失で消耗する自己資本がリスク加重資産の1.05%と分析
  • ウニクレディトについては資本の消耗をリスク資産の0.59 %と推計

フランスの銀行BNPパリバとイタリアのウニクレディトは、両行が発行した最もリスクの高い債券を含む証券のクーポン支払いが制限される危険が、クレジットサイツがカバーする欧州の金融機関の中で最も高いと同社のアナリストが指摘した。

  サイモン・アダムソン氏を中心とするクレジットサイツのアナリストらは31日のリポートで、BNPパリバについて、損失で消耗する自己資本がリスク加重資産の1.05%相当に達し、偶発転換社債(通称CoCo)と呼ばれる「その他Tier1債」(AT1債)のクーポンや配当、行員のボーナスの支払い能力を妨げかねない状態にあると分析した。

  ウニクレディトについては、自己資本の消耗をリスク資産の0.59 %相当と推計し、最大分配可能額を計算し、内部留保を積む必要があるとの見方を示した。

  CoCoのクーポンの支払いを金融機関が履行できないとの懸念が広がったことで、バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの指数が示すCoCoの平均価格は今年に入り昨年末の額面1ユーロ当たり 100.34セントから急落。2月12日時点で88.79 セントの安値に達した。配当や賞与は後に取り戻す機会があるが、受けられなかったCoCoのクーポンの支払いは埋め合わせできないという事実が不安の背景にあり、銀行監督当局は自ら考案した市場規制の見直しを迫られている。

  アダムソン氏は電話取材に対し、「これらの銀行のクッション(バッファー)は他の大部分の大手金融機関に比べて不十分だ。自己資本比率の若干の改善が経営計画に組み込まれているが、過去の経験から分かる通り、それは一回の損失であっけなく失われることが想定される」と語った。

  CoCoのクーポン支払いは、親会社に利払いに対応できる分配可能原資があることが前提となる。クレジットサイツによれば、2015年末時点でクーポン支払いをカバーする原資は、ドイツ銀行が3.2 倍、英銀バークレイズは17.5倍となっており、ノルウェー最大の銀行DNBの最大346.6倍と大きな開きが生じている。

   各行の担当者にコメントを求める電子メールを送ったが、これまでのところ返答はない。

原題:BNP, UniCredit CoCo Coupons Are Most at Risk, CreditSights Says(抜粋)

(ドイツ銀とバークレイズに関する分析を追加して更新します.)
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