3月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル下落、方向性は2大資産運用会社の間で意見割れる

31日の外国為替市場ではドルが下落。今後のドルの方向性をめぐっ ては、世界の2大資産運用会社の間で予想が割れている。ドルは1-3 月(第1四半期)、四半期としては5年余りで最大の下げとなった。

ブラックロック・インベストメント・インスティテュートはドルに は上昇の余地があるとする一方、ラッセル・インベストメンツ・グルー プは過去2年間続くドルの強気相場が終わりを迎えていると指摘してい る。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は今週、世界経済 の動向が米経済に悪影響を及ぼし得るとの認識を示した。この日の市場 でもこの議長発言がドルに下押し圧力となった。

ブラックロックの1部門で経済・市場調査責任者を務めるジャン・ ボアバン氏は、「米金融当局が今年タカ派姿勢を強める可能性は排除で きない」とし、「今はその状況にはないが、インフレのデータが継続し て上昇を示し、先行きに関して当局が確信を強め始める時期が年内に訪 れる可能性はある。そうなった場合は、ドルの上昇が継続する根拠を得 ることになる」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。一時、 昨年6月29日以来の低水準を付けた。3月は3.9%下げ、1-3月期で は4.1%下落した。ともに2010年9月以降で最大の値下がりとなる。

ドルの相対力指数(RSI、14日間ベース)は、相場が反転する可 能性を示唆する30を下回った。

ラッセル・インベストメンツのアンドルー・ピース氏は「ドルはピ ークに達しつつある」とし、「既に対円では下げに転じており、対ユー ロでもそれほどの上振れは見込んでいない」と説明した。

米労働省の31日の発表によると、26日終了週の新規失業保険申請件 数は前週比1万1000件増の27万6000件となり、この日ドルはこの統計発 表後に下げを拡大した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)のチ ーフ市場アナリスト、オマー・エシナー氏は「今週のイエレン議長の発 言内容はドルの下振れリスクを高めた」と指摘。その上で、「経済指標 のドルへの影響は抑制されるとみられ、あす発表の雇用統計でさえ影響 は限定的となる可能性がある」と続けた。

原題:World’s Biggest Money Managers Can’t Agree on Dollar’s Direction(抜粋)

◎米国株:小反落、雇用統計控え-荒れた四半期はほぼ変わらずで終了

31日の米株式相場は小反落。S&P500種株価指数は年初に過去最 悪の滑り出しとなった後は荒い値動きとなったが、最終的に四半期をほ ぼ変わらずで終えた。

今後数週間の地合いを決める可能性が高い雇用統計の発表を翌日に 控え、株式相場は小安くなった。S&P500種は2月中旬に10%余り下 げた後、最後の6週間で大きく戻した。過去3カ月の上昇率 は0.8%。10%以上下げる局面があったにもかかわらず四半期をプラス で終えたのは、1933年以降で初めて。

ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「相 場は過去1年半のあまり動きがない状況から抜け出せていない。第2四 半期入りに際して重要なのは、決算シーズンに入って上値を追えるかど うかだ。現在のレンジを抜けるまで、動意に乏しい展開がもう少し続き そうだ」と述べた。

この日も薄商いとなった。S&P500種の騰落率が1%未満となる 日は約3週間続いている。4月1日発表の雇用統計は景気の強さを図る 上で注目される。決算発表シーズンは2週間後から本格化する。

S&P500種株価指数は前日比0.2%下げて2059.74で終了。月間ベ ースで3カ月連続で下げた後、3月は6.6%高となった。ダウ工業株30 種平均は前日比31.57ドル(0.2%)安の17685.09ドルで終えた。月間で は7.1%高。ナスダック総合指数は前日比0.1%未満の上げとなり、月間 では6.8%上昇した。米証券取引所全体の出来高は約68億株と、年初来 の平均を20%下回った。

原油相場の底入れを背景に、石油・ガス企業は2014年6月以降で最 高の四半期となった。S&P500種のエネルギー株は月間ベースで昨 年10月以来で初めて上昇し、9.2%高。チェサピーク・エナジーは3月 に58%上昇し、15年ぶりの大幅高。マーフィー・オイルは47%高と過去 最大の上げを記録した。

金融株はこの日は軟調となったものの、月間では4年ぶりの大幅 高。原油急落を背景にエネルギー企業への融資が焦げ付くのではないか との懸念で、年初から18%近く下落した後、2月11日以降に大きく戻し ている。

銀行株は今月5.6%高。四半期では13%下げ、2011年以降で最悪と なった。バンク・オブ・アメリカとシティグループは年初来で共に19% 超下げている。

素材株は月間で昨年10月以来の大幅高。フリーポート・マクモラン は第1四半期に53%上昇し、7年ぶりの大幅高。S&P500種の構成銘 柄で上昇率首位となった。ニューモント・マイニングは48%高。

ハイテク株で3月に上げが目立ったのはIBM。16%近く上昇 し、2002年以来の大幅高となり、ダウ平均をけん引した。

原題:Whipsaw Quarter for U.S. Stocks Ends With Whimper as Jobs Loom(抜粋)

◎米国債:上昇、1-3月期は08年以降で最大の上げ-雇用統計控え

31日の米国債は上昇。1ー3月ベースでも上昇し、第1四半期の上 げ幅としては金融危機以来で最大だった。投資家は4月1日に発表され る米労働省の雇用統計から景気の強さや米国の利上げ軌道を見極めよう としている。

10年債利回りは1カ月ぶり低水準に下げた。ブルームバーグがまと めたエコノミスト予想によれば3月の米雇用統計では20万5000人の雇用 増が見込まれている。平均時給は前月と同率の前年比2.2%増が見込ま れている。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの指数によれ ば、米国債は年初から3.1%上昇し、1-3月期の上昇率としては2008 年以降で最高。金融市場のボラティリティや世界的な経済成長の減速懸 念が背景にある。今月発表された連邦公開市場委員会(FOMC)の政 策金利予測によれば、年内の利上げ予想は昨年12月時点の4度から2度 に修正された。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週、 世界経済の影響でリスクが高まっているため、米金融当局が利上げを 「慎重に進める」ことは適切だと指摘した。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)はイエレン議長の発言以降、「市場のトーンは 大きく変化した」と述べ、「金利構造が変化し、利回りが変わった」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%) 下げて1.77 %。同年債価格(表面利率1.625%、2026年2月 償還)は15/32上げて98 22/32。2年債利回りは4bp下げて0.72% と、2月18日以来の低水準。

朝方発表された先週の米週間新規失業保険申請件数は2カ月ぶりの 高水準だった。給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティ テュートが今週発表した給与名簿に基づく集計調査によると、3月の米 民間部門の雇用者数は20万人増加した

ブルームバーグがまとめたデータによれば、金利先物市場が示唆す る6月までの利上げ確率は20%。28日時点は38%だった。

原題:Treasuries Extend Best Annual Start Since 2008 Before Jobs Data(抜粋)

◎NY金:反発、スポット相場は四半期ベースで30年ぶりの大幅高

31日のニューヨーク金先物相場は反発。金スポット相場は第1四半 期(1-3月)に16%高と、四半期ベースでは1986年以来の大幅上昇と なった。

金属取引会社、シャープス・ピクスリーのロス・ノーマン最高経営 責任者(CEO)は「誰も決してこの展開は予想していなかった」と指 摘。「年初時点の予想は数週間後にはもう時代遅れなってしまった」と 述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日 比0.6%高の1オンス=1235.60ドルで終了。

ニューヨーク時間午後2時42分現在、金スポット相場は1オンス =1231.38ドル。

原題:Even Bulls Get Stampeded by Gold’s Best Quarter in Three Decades(抜粋)

◎NY原油:38ドル付近で変わらず、ドル下げ渋りと在庫増を意識

31日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物はほぼ変わらず。1バレル当たり38ドル 付近で引けた。ドル下落と石油輸出国機構(OPEC)増産、米在庫増 加の影響を見極めたいという姿勢が広がった。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の シニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「ロングの投資家は市場 での立場が悪くなっている」と指摘。「供給超過の規模は依然として大 きく、価格が一段と上昇するには供給がタイトにならなくてはならな い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日 比2セント(0.05%)高い1バレル=38.34ドルで終了。一時は37.57ド ルまで下げ、3月16日以来の安値を付けた。月間では14%、四半期で は3.5%の値上がり。ロンドンICEのブレント5月限は34セント (0.9%)上昇の39.60ドル。

原題:Oil Closes Near $38 as Dollar Recovers, U.S. Stockpiles Grow(抜粋)

◎欧州株:1-3月としては09年以来の大幅下落、銀行が売り浴びる

31日の欧州株式相場は下落。四半期ベースでは過去4四半期で3回 目の下げとなり、1-3月期としては金融危機以降で最悪のパフォーマ ンスを記録した。

指標のストックス欧州600指数は前日比1.1%安の337.54で取引を終 了。月初来上昇率は1.1%に縮まった。14日までの5週間で14%上げた ものの、その後は伸び悩み、年初来では7.7%安。1-3月(第1四半 期)としては、2009年以来の大幅下落となっている。業種別19指数のう ち1指数を除いて全てが下げた。

バンクハウス・ランプ(デュッセルドルフ)のストラテジスト、ラ ルフ・ツィマーマン氏は「ひどい四半期が続いた後は相場は反発する傾 向にあるが、私はどちらかと言えば慎重派だ」と指摘。「相場は数週間 にわたりどっちつかずの状態にある。投資には一段の経済成長や業績改 善が必要だが、マクロ経済データもまだ加速していない。現在のような 成熟した株式環境では、ボラティリティが高くリターンは低くなりがち だ」と語った。

ユーロ圏の株価下落に備えたオプションの費用に連動するVストッ クス指数は今年に入って上昇しており、この日は3.6%上げた。

1-3月でみると、業種別で最も下げたのは銀行株。低金利が収益 に影響を及ぼすとの懸念から売りを浴びた。これを背景に、西欧の主要 株価指数の中ではイタリアのFTSE・MIB指数とスイスのSMI指 数が特に大きく下げた。英FTSE100指数はわずか1.1%の下げにとど まり、域内で最も小さな下げ幅となった。資源銘柄は反発して9%高 と、業種別指数の中で唯一プラスを記録した。

原題:Banks Lead Europe Stocks Lower in Worst Start to Year Since 2009(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債、四半期ベースで急伸-危機以来の大幅上昇

31日の欧州債市場ではドイツ国債が前日からほぼ変わらずだったも のの、四半期ベースではユーロ存続をめぐる危機感が高まった時以来の 好パフォーマンスとなった。

ユーロ圏分裂をめぐる議論は今やほぼないが、別の理由からドイツ 国債に安全を求める動きが続いている。この日発表された3月の域内イ ンフレ率は2カ月連続でマイナスとなり、欧州中央銀行(ECB)の流 動性供給策が思うように景気を押し上げることができていない兆しを示 した。

ECBの支援策それ自体は需要を生み出している。ECBが10日の 会合で主要金利全てを引き下げ、資産の月間購入額を200億ユーロ拡大 するなどの政策パッケージを発表して以来、とりわけスペインやイタリ アなど比較的利回りの高い国債は上げ基調にある。

DZバンク(フランクフルト)の主席市場ストラテジスト、ダニエ ル・レンツ氏は、欧州債は「概して1-3月(第1四半期)に好調だっ た」とし、「ECBの利下げ決定が周辺国債の上昇を誘発した」と語っ た。

ドイツ10年債利回りは年初来で47ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下。これは四半期ベースで2011年7-9月(第3四半期) 以来の大きな下げだ。

ロンドン時間午後4時11分現在、ドイツ10年債利回りは前日比ほぼ 変わらずの0.16%。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格 は103.335。この日はユーロ圏の消費者物価統計が発表されたほか、2 月のドイツ小売売上高が予想に反して低下した。

ユーロ圏全体の国債の今年に入ってからのリターンはプラス3.4% と、ECBが量的緩和(QE)を開始したばかりだった前年同期以来の 大きさとなっている。

原題:Last Time German Bonds Did This Well the Euro Area Was in Crisis(抜粋)

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