米メットライフの重要な金融機関の認定否決、「株主にとって大勝利」

  • システム上重要な金融機関の指定解除で株主還元の拡大が可能
  • カンダリアンCEOは米国リテール事業の分離を計画

米生命保険会社メットライフが「大き過ぎてつぶせない」金融機関に当局に認定された時、スティーブ・カンダリアン最高経営責任者(CEO)は幾つかの対策を講じた。一つは監督当局を提訴することだった。

  同じ認定を受けた他の保険会社がこうした動きを回避したにもかかわらずだ。また、資本保全のために自社株買いを減らしたほか、会社の規模を縮小する計画も発表した。

スティーブ・カンダリアンCEO

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  米連邦地裁判事は30日、メットライフのシステム上重要な金融機関(SIFI)認定を無効とする判断を示した。カンダリアンCEOは米国リテール事業の売却やスピンオフ(分離・独立)、新規株式公開(IPO)を計画しているが、最終的に認定が解除されれば、これまでより柔軟な対応ができる可能性がある。

  また、資本規制強化のリスクが減るため、株主還元を拡大できる見込みだ。保険商品についても、より競争力のある価格設定が可能となるかもしれない。同CEOは米連邦準備制度理事会(FRB)の監督下では、規制の少ないライバルより不利な立場に陥ると主張していた。

  今回の連邦地裁判事の判断を受けて、クレジットサイツのアナリスト、ロバート・ヘインズ氏は「カンダリアン氏はウイニングランをしてもよい。メットライフの株主にとって大勝利だ」と指摘した。

  30日の米株式市場でメットライフの株価は前日比5.3%高の44.73ドルと、90銘柄で構成するS&P500金融株指数で最大の上昇率を記録。他の銀行以外のSIFI認定を受けたアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)とプルデンシャル・ファイナンシャルも共に2%以上の上げとなった。

  AIGとプルデンシャルの株主も、SIFI認定に異議を唱えるよう両社に求める可能性があると、ヘインズ氏は述べた。

  カンダリアン氏は電話インタビューで自社株買い拡大の可能性について、「今後数日から数週間にかけて検討する」と指摘。米当局は60日以内に控訴できるという。

原題:MetLife Gains Capital Flexibility as CEO Earns ‘Victory Lap’ (2)(抜粋)

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