米投資会社タイヨウ、「海外のバカなお金」は去り、選別投資の好機

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  • 総花的な買いはフォーマンス低下要因-中小型株中心に2300億円運用
  • 安倍首相は消費増税の再延期、法人税の低減を-ヘイウッドCEO

米投資会社タイヨウ・パシフィック・パートナーズは、海外投資家の売り越しが続いている東京株式市場の現状を追加投資の好機と捉えている。ブライアン・ヘイウッド最高経営責任者(CEO)がブルームバーグに語った。

  ヘイウッド氏(49)は25日のインタビューで、買いが続く状況では株価全般が押し上げられ、タイヨウの選別投資の効果が相対的に薄れてしまうと指摘。逆に海外投資家による「日本売り」は歓迎だという。詳細には触れずにタイヨウのファンドは年初来「TOPIXのパフォーマンスを上回っている」と述べた。

  「日本市場がお金であふれている時、われわれのパフォーマンスはあまりさえない。なぜならこれらはバカなお金だからだ」と総花的に投資する海外投資家の動向を分析。「もし市場が流動性の高い大型株の上昇に引っ張られているなら、われわれはヘルメットをかぶって嵐が過ぎ去るのを待つだけだ」と選別投資の機会を探る。

  同社の運用資産約2300億円の多くが日本の中小型株。TOPIXは年初から12%下落している一方で、サイバーエージェントなどタイヨウの投資額上位3銘柄の株価は上昇した。現在は全体で約40銘柄に投資している。

  東証の統計によると、海外投資家は3月18日で終った週まで11週連続で日本株を売り越している。10週目の売越額は1兆1932億円と統計を取り始めて以来最大となった。

安倍政権に物申す

  タイヨウ(米ワシントン州)は2001年にヘイウッド氏らが設立。「友好的」アクティビストを標榜し、半導体製造装置のアルバック、バイオベンチャーのペプチドリームなど投資する。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2014年、国内株運用先としてタイヨウを採用した。

  日本株に対する割安感もヘイウッド氏の楽観論の根拠となっている。日経平均株価は民主党から安倍晋三首相率いる自民党への政権交代前の12年11月中旬からほぼ2倍に上昇した。同氏は「過去数年来、日本株市場は世界でほかに類を見ないほど成長したが、それでも世界で最も割安な市場の一つだ」とみている。

  また個人的見解として、来年4月に予定されている10%への消費再増税を再延期し、景気対策として法人税や所得税を減税すべきだと主張した。安倍首相は29日の16年度一般会計予算成立後の記者会見で「予算の前倒しの執行が最大の経済対策」とし、新たな対策の取りまとめについて明言を避けた。

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