ECBはヘリコプターマネー議論していない-クーレ理事

欧州中央銀行(ECB)は政府財政を直接支える「ヘリコプターマネー」政策について議論していないと、クーレ理事が述べた。

  同理事はポリティコとのインタビューで「率直に言って、域内各国政府が何らかの形でリスクを共有しない限り、それが機能するとは思わない。リスク共有には実践面でも法律的にも問題がある」と語った。その上で「ヘリコプターマネーに対する私個人としての知的関心がどうあろうと、政策委員会メンバーとしてはかなり懐疑的であり慎重だ」と続けた。インタビュー内容をECBがウェブサイトで公表した。

  金融政策と財政政策を直結させ銀行などの仲介なしに直接的にに資金を経済に注ぎ込むことがヘリコプターマネーの目的。経済学者の故ミルトン・フリードマン氏が1969年に提唱し認知が広がったが、現代の大規模経済で実際にこれが採用されたことはない。

  プラート理事は採用の可能性を排除しないとし、ドラギ総裁は「興味深い」と述べているが、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は「中銀のバランスシートに大穴を開け」、政府と納税者がつけを払うことになるだろうと猛反対している。

  クーレ理事はまた、ECBの新たな景気刺激パッケージを「強度と規模の両面で非常に強力だ」と自賛。マイナス0.4%の中銀預金金利については、生じ得る悪影響に関して銀行を安心させることができたとし、マイナス金利はECBの中心的な手段ではなく政策を支えることを意図したものだと説明した。

  「銀行はECBが金利をばかげたほどのマイナスにはしないと分かっている」と指摘。「しかし、われわれは一段の行動の可能性を排除することは決してできない。それは信頼性を損なうことになろう」と付け加えた。

原題:Coeure Says ECB Not Discussing Helicopter Money as Policy Tool(抜粋)

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