日立:佐川と物流で戦略的資本業務提携、「効果見極め統合判断」

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日立製作所と宅配事業などを手がける持ち株会社SGホールディングスは、物流関連事業で株式の持ち合いを通じ、相互の国内外のサービスや事業の拡大、発展を目指す。日立グループ会社の日立物流とSGHD傘下で宅配国内2位の佐川急便が互いの株式を保有する。日立物流、SGHD連名の文書で30日発表した。

  発表文によると、物流業界の経営環境は依然厳しい状況の中で、コスト削減やサービスの高度化など実施することを狙い、戦略的な資本・業務提携を締結したとしている。

  業務提携の内容については、相互の顧客基盤を活用した営業や、車両管理などの共同活用による稼働率向上、IT(情報技術)を駆使した効率性の追求などを挙げている。またアジアを中心とした国際的な事業も相互に連携しながら強化する方針。提携の成果を踏まえ、「両社の経営統合の可能性について協議・検討」するとしている。

  SGHDの町田公志社長は「シナジーの効果を見極めて経営統合を判断したい。始めてからも2、3年かかるだろう」と都内の会見で述べた。統合の具体的な時期や形態は未定だという。

株式売却益

  日立製作所はSGHDへ物流株の3割を875億円で5月19日付で売却する。日立による物流株の議決権所有割合は3割に下がり、連結子会社から持ち分法適用会社に変更となる。1株当り2707円で、日立物流株の30日終値に41%上乗せした水準。日立は2016年4-6月期の単体決算で、特別利益として株式売却益860億円を計上する。連結業績への影響は未定としている。

  日立製作所の齊籐裕副社長は「社会イノベーション事業でのわれわれのデジタルやIT関連の取り組みを強化する施策の一環でもある」と、同会見で述べた。

  SGHDは佐川急便株の2割を物流へ売却する。1株当り6224円、株式約1066万株で計663億円となる。佐川急便の株式は非上場。

国内陸運2位

  日立物流の売上高は2015年3月期に6786億円で、SGHDは8574億円。合計すると国内陸運2位のヤマトホールディングスの1兆3967億円を上回り、首位の日本通運の1兆9249億円に次ぐ規模となる。

  日立物流は株価はこの日、一時前日比10.3%高となり、14年1月31日以来の日中上昇率となった。終値は同5.8%高の1914円。日立株の終値は同1.7%安の524.7円。

(会見の発言を追加します.)
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