中国の不良債権対策に大手銀行が思わぬ抵抗-詳細不明で警戒感

  • デット・エクイティ・スワップめぐり官民で温度差
  • 「一挙両得はあり得ない」と広発証券の沐華アナリスト

中国政府が不良債権対策として提案しているデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)をめぐり、その恩恵に最もあずかるはずの大手銀行の一部が思わぬ抵抗を示している。

  先週開催された博鰲アジアフォーラムで政府が打ち出したこの計画について問われた際、中国建設銀行の王洪章会長は、同行の株主のことを考える必要があると説明した上で、単に「不良債権を不良株式」に転換する計画は目にしたくないと述べた。

  中国銀行の田国立会長は同フォーラムで、1990年代後半の危機時に銀行システムを救済するために債務の株式化という手法が使われたがその後、中国では多くが変わり、計画の有効性を「見極めるのは難しい」と語った。

  こうした警戒感の背景にあるのは、政府がどのようにして最大1兆2700億元(約22兆円)規模の不良債権を株式に転換していくのか明確でないことだ。不良債権の大半は低迷している国有企業への貸し出しであり、国から得られる支援がどの程度になるのかはっきりしていない。

  広発証券の沐華アナリスト(広州在勤)は、銀行と国有企業の問題を解決しながら、納税者の利益を守るという「一挙両得はあり得ない」と指摘。「リスクウエート引き下げや銀行の持ち分を処分するためのプラットホームづくりといった十分なインセンティブを政府が提供しなければ、自主的なスワップは広がらないろう」と話した。

原題:China’s Large Banks Wary on Li Keqiang’s Plan for Bad Loans(抜粋)

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