円下落、日本の経済対策に期待感-FRB議長講演控え対ドル113円後半

更新日時
  • 一時113円74銭と16日以来の水準までドル高・円安が進行
  • FRB議長、タカ派の流れ崩さなければ114円半ばも-三井住友信託

29日の東京外国為替市場では、円が下落し、対ドルでは一時16日以来の安値を付けた。安倍晋三首相の記者会見を控え、経済対策に対する期待感を背景に円売り圧力が強まった。

  午後3時15分現在のドル・円相場は1ドル=113円62銭付近。安倍首相の29日夕の会見予定が報じられると、円売りに弾みが付き、一時は113円74銭まで円安が進んだ。午前には日本株の下落につれて113円23銭までドル安・円高に振れる場面もあった。

  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、「ドル・円は年度内のスポット末日ということで売り買いが交錯していたが、安倍首相の会見が行われることが発表され、経済対策への期待もあり上昇幅を拡大している」と説明。また、「本日はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演もあることから、ハト派と解釈された連邦公開市場委員会(FOMC)以降のFRB高官からの相次ぐタカ派的な発言の流れを崩さなければ、ドル円は114円50銭を試す流れになっていくかもしれない」とみる。

  安倍首相は午後6時20分に、総額96.7兆円の2016年度予算成立を踏まえた記者会見を行い、今後の政権運営について発言する。世界経済の減速を受け、5月26、27日に開く主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向けて、新たな経済対策への期待が内外から高まっている。

  この日は米国時間にイエレン議長の他、ダラス連銀のカプラン総裁が講演する。また、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁がシンガポールで講演を予定している。

  三菱東京UFJ銀行の野本尚宏調査役(ニューヨーク在勤)は、イエレン議長の講演に向けて期待感があるのかもしれないと言い、利上げに関して「6月にやろうと思っているのであれば、少しトーンを強めてくる可能性もある」と話す。

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