米当局、加州でアップル訴訟取り下げ-iPhoneアクセス成功

更新日時
  • 銃乱射事件容疑者が使用した「5c」のロック解除で保存データ入手
  • 司法省との法廷闘争で勝利もアップルのセキュリティー性能に瑕疵

米司法省は28日、カリフォルニア州サンバーナディー ノで昨年起きた銃乱射事件の容疑者が使用していた「iPhone(アイフォーン)」のデータへのアクセスに成功したため、米アップルの協力はもはや不要になったと発表した。

  これにより、モバイル・インターネット時代における個人のプライバシーと国の安全の境界線を引き直す可能性もあった米当局とアップルとの法的対立が決着した。

  米司法省は1週間前に、容疑者のアイフォーンのロックを解除できる可能性のある手法について匿名の第三者から提案を受けたことを公表。アイフォーンへのアクセスでアップルに協力を命じた裁判所命令をめぐる審理の中止を先週請求していた。

  米当局は同日カリフォルニア州リバーサイドの連邦地裁に提出した書面で、サイド・リズワン・ファルーク容疑者が使用していたアイフォーン「5c」に「保存されたデータへのアクセスに成功した」と説明。同書面では捜査当局がデータを入手した方法の詳細は明示していない。

An Apple iPhone 5C model

Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

  連邦最高裁までもつれる可能性のあった法廷闘争が政府の訴訟取り下げで決着したことは、アップル側の勝利を意味する。同社は連邦捜査局(FBI)が容疑者のアイフォーンにより容易にアクセスできる新たなソフトウエアの作成を強制されることを拒否。こうしたソフトを開発すれば世界で数億人のアイフォーンユーザーのプライバシーが脅かされかねないとティム・クック最高経営責任者(CEO)は反論していた。

  ただ、FBIが第三者の支援でアイフォーンにアクセスできたと主張していることは、同社製品のセキュリティー性能が万全でないことを示した。逆に政府機関は不正アクセス不能のはずの電子ロック機能を備えた携帯電話に侵入可能なことを意味している。

  アップルの広報担当に政府の提出書面に関して取材を試みたがコメントは得られていない。

原題:U.S. Drops Apple Case After Getting Into Terrorist’s IPhone (3)(抜粋)

(背景などを追加して更新します.)
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