NY外為:ドルが7日ぶり反落-市場は米利上げの道筋を見極め

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28日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが7営業日ぶりに反落。この日の経済統計では、金融当局が注目するインフレ指標が2月に鈍化。トレーダーらは利上げの可能性を見極めようとしている。

  ドルは主要通貨の大半に対して値下がり。朝方発表された2月の米個人消費支出(PCE)はわずかな増加にとどまり、消費者が所得の増加分を貯蓄に回したことが示された。また前月のPCEの伸びは下方修正された。世界的な為替のボラティリティを示すJPモルガン・チェースの指数は1カ月ぶり高水準に上昇した。

  トレーダーらは利上げの道筋についての手掛かりを求め、29日のイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演や4月1日発表の3月の雇用統計に目を向けている。世界の成長見通しに不透明感が広がる中、米金融当局が利上げを見送るとの観測が強まり、ドルは1月末以降4%余り下落している。  

  BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は、「現在のところ、ドルは最も良い投資先とはいえない」と指摘。「ドルが上昇する状況では常に、中国の人民元切り下げや新興市場の成長、商品市場をめぐる懸念が広がる。こうした懸念は再び浮上し始め、米当局は利上げを踏みとどまると考えられる」と続けた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルはユーロに対し前週末比0.3%安の1ユーロ=1.1196ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。

  ドルは対円では0.3%上昇し1ドル=113円45銭。

  通貨のボラティリティを示すJPモルガンの指数は11.45%に上昇し、終値ベースで2月29日以来の高水準となった。

  サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は28日、物価や雇用目標という観点からブラジルや中国で起きることが米国に非常に大きな影響をもたらすと述べた。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、先物トレーダーらは6月に利上げが実施される確率を36%と織り込んでおり、1週間前の42%から低下した。この算出は、次の利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.625%になるとの仮定に基づく。

  バンク・オブ・アメリカ(BOA)の為替ストラテジスト、イアン・ゴードン氏は「ドルはやや向かい風を受けそうだ」と分析した。

原題:Dollar Snaps Six Days of Gains as Traders Weigh Fed’s Rate Path(抜粋)

(第7段落以降を追加し、更新します.)
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