日本株は続伸、権利付き最終で内需や海運中心上げ-円安、政策期待も

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28日の東京株式相場は続伸。3月決算銘柄の配当や株主優待の権利付き最終売買日で、相対的に配当利回りの高さや優待が充実している医薬品や陸運、情報・通信株といった内需セクターが買われた。海運や鉄鋼株も上げ、東証1部33業種は32業種が高い。米国景気の堅調を受けた為替のドル高・円安推移、国内の政策期待も支援材料だった。

  TOPIXの終値は前週末比15.80ポイント(1.2%)高の1381.85、日経平均株価は131円62銭(0.8%)高の1万7134円37銭。

  アバディーン投信投資顧問の窪田慶太インベストメント・マネジャーは、「日本企業のコスト改善や株主還元に余力がある中、バリュエーションは割安で、中長期的には日本株は魅力的なレベル感にある」と指摘。ただし、賃金上昇率がアベノミクスで期待されたほど上昇していない上、「来期の会社計画や消費、為替環境を見極めたいとする一部投資家もおり、フルリスクオンには至っていない」とも述べた。

  米商務省が25日に発表した昨年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)確定値は、前期比1.4%増と改定値の1%増から上方修正。個人消費支出がサービスを中心に上振れたことが寄与した。エコノミスト予想は1%増。きょうのドル・円は一時1ドル=113円60銭台と、東京株式市場の25日終値時点113円8銭から円安方向で推移した。

  岡三証券投資戦略部の小川佳紀シニアストラテジストは、「米景気指標は1月に悪くなって2月は持ち直している。3月指標を今後確認する必要はあるものの、GDPの内容をみると1月の悪化は一時的だったという見方になりそう」と分析。景気懸念で利上げができないとの見方もあっただけに、「ドル安に歯止めがかかる」とみている。

  また、安倍晋三首相は消費税の10%への引き上げを見送る方針を固めていたことが分かった、と28日付の産経新聞朝刊が報じた。5月に正式表明する方針という。

  こうした中、きょうは3月決算企業の権利付き最終売買日。カブドットコム証券の河合達憲マーケットストラテジストは、好配当業種を中心とした上げで1万7000円の大台を固める動きとなり、あす以降も「期末のドレッシング買いが期待できる上、消費増税先送りや財政政策などによる4月相場への期待もある」と話していた。

失速し一時マイナス、海外勢不在の影響も

  もっとも、TOPIXと日経平均は午後の取引で一時下げに転じるなど、株高の勢いも限定的。岡三証の小川氏は、「来期減益の可能性が出てきており、業績拡大の前提が変わってきている。上値では海外投資家の売りが抑える」と言う。前週末25日に発表された3月3週の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物株を11週連続で売り越し。11週連続の売りは4年半ぶりだ。このほか、安倍首相はきょう午後の参院予算委員会で、リーマン・ショック級の出来事がない限り、消費税率を引き上げると答弁した。

  東証1部33業種は海運、倉庫・運輸、鉄鋼、医薬品、陸運、電気・ガス、小売、食料品、通信、水産・農林など32業種が上昇、鉱業の1業種のみ下落。東証1部の売買高は18億4515万株、売買代金は1兆9283億円。値上がり銘柄数は1562、値下がりは301。

  売買代金上位では、旭化成ファーマと創薬研究開発を行うぺプチドリームが大幅高。小野薬品工業やKDDI、JR西日本、NTTドコモ、JR東日本、アステラス製薬、SMC、新日鉄住金、イオン、近鉄グループホールディングス、西武ホールディングスも高い。半面、東芝やソニーフィナンシャルホールディングスは安く、ドイツ証券が投資判断を下げたクックパッドは続落した。

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