米金融当局:「ドット・プロット」の重要性否定に動く

  • 市場とのコミュニケーションギャップ浮き彫りに
  • 「政策の方向性について何の説明にもなっていない」との指摘も

2012年1月の公表開始以来、ドット・プロット(金利予測分布図)として知られる米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者による政策金利見通しは、過度の重要性を帯びることになったとして批判を浴び、金融市場では冷笑の対象になっている。

  米金融当局者は今、透明性は確保したまま、四半期ごとに公表されるこのシグナルを調整しようと努めている。新たな経済データの発表があれば陳腐化してしまうという問題を抱えるが、将来の政策をめぐる当局の推測としては依然、ベストとされる。

  さらに問題なのは、ドット・プロットと金融市場の見通しが異なるケースが多々ある点で、代償を伴いかねないコミュニケーションギャップが浮き彫りとなっている。金融当局の意図をめぐる市場の受け止め方は米国債利回り、住宅ローンや自動車ローンなどのあらゆる金利設定に影響し、金融当局は新たな情報と共に当局の見解がどのように変化するか投資家に理解してもらいたいと望んでいる。だが、ドット・プロットではそのようなことは不可能だ。

  米ジョンズ・ホプキンス大学のジョン・ファウスト教授(経済学) はドット・プロットについて、「記者会見や声明、講演、議会証言など金融当局が既に提供しているものよりさらに有益な情報伝達はまれだ」とし、「政策の方向性について何の説明にもなっていないことをわれわれは学習すべきだった」と語った。

  ドット・プロットに対する不満は拡大しているようだ。セントルイス連銀のブラード総裁は23日、ブルームバーグニュースとのインタビューで、この金利見通しが不透明感を生じる一因になっていると指摘し、策定作業への「参加を一方的に取りやめることさえ考えた」と話した。

  米金融当局では現在、フィッシャー連邦準備制度理事会(FRB)副議長が率いる内部の小委員会で、分布図上のそれぞれのドット(点)が、FOMC参加者各自の経済予想を達成するのに最も適していると考えられる金利水準について、特定の時点での推測にすぎないことを一般に伝える方法を模索している。

    独バーデン・ビュルテンベルク州立銀行の戦略的債務ディストリビューション責任者カール・へーリング氏(ニューヨーク在勤)は、「金融当局者はいつもあまりにも楽観的だ」とコメントし、「ドットを見るたびに笑ってしまった」と打ち明けた。

原題:The Fed Wants Markets to Stop Taking the Dot Plot So Seriously(抜粋)

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