三菱商が反発、悪材料出尽くしとの見方-市場予想上回る4300億円減損

  • 信用リスクの上昇にはつながらない減損金額-三菱モルガン
  • 下方修正は株価には織り込み済み、資産精査は評価-SMBC日興証

三菱商事の株価が一時前日比42円(2.2%)高の1962円と3営業日ぶりに反発。今期(2016年3月期)に資源事業を中心に4300億円の減損を計上すると24日に発表。減損額が株式市場の想定を大きく上回る規模だったことで、悪材料は出尽くしたとの見方が広がっている。

  SMBC日興証券の森本晃シニアアナリストは「株式市場が従来想定していたとみられる減損金額2000億円程度を超えた点で、悪材料出尽くし感の醸成につながったと判断している」と24日付の投資家向けリポートで指摘。減損による大幅下方修正は既に株価には織り込み済みとした上で「保有資産の入念な精査が大きく進ちょくした点は評価されるだろう」との見方を示した。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の永野雅幸シニアアナリストは24日付のリポートで、悪材料の出尽くし感に加えて、4300億円の減損金額は株主資本の約8%程度と信用リスク上昇につながるレベルではないことから「今回の発表はややポジティブな印象」と指摘した。

  三菱商事は今期の連結純損益を従来予想の3000億円の黒字から1500億円の赤字へと下方修正した。チリのアングロ・アメリカン・スール(AAS)銅事業で2800億円、オーストラリアのブラウズ液化天然ガス(LNG)事業で400億円などの減損を計上する。

  世界最大の資源消費国である中国の成長鈍化を背景に銅などの商品価格は大きく下落。三菱商事では中長期的な銅価格の見通しを1ポンド当たり3ドル前後へと引き下げた。来期の銅価格の前提は2ドルに置くとしている。

  24日のロンドン金属取引所(LME)の銅価格(3カ月物)は2.2ドル。三菱商事がAASへの投資を決めた2011年からは約半分に下落した。

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