2月生鮮除く全国消費者物価は2カ月連続横ばい-市場予想通り

更新日時
  • 食料・エネルギー除くコアコアCPIは0.8%上昇-予想と一致
  • 都区部の3月速報は生鮮除き0.3%低下、前月下回る

2月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は2カ月連続で横ばいとなった。テレビなど教養娯楽用耐久財や婦人スーツなど衣料が上昇する一方、電気代やガソリンなど自動車関係費が低下した。

  総務省が25日発表した2月の全国コアCPI上昇率は前年同月比横ばいで、ブルームバーグがまとめた予想中央値と同じだった。前月比も横ばい。前月に比べると外国パック旅行の値上がりで上昇幅が拡大した一方、電気代や都市ガス代が下落した。物価の基調を見る上で参考となる食料(酒類を除く)及びエネルギーを除くコアコアCPIは0.8%の上昇で、これも事前予想通りだった。前月は0.7%の上昇。

  コアCPIは昨年5月以来マイナス0.1%からプラス0.1%の間で推移している。日銀は物価の基調を見る上で、独自に公表するエネルギーと生鮮食品を除いた、いわゆる日銀コアCPIを重視しており、1月分は1.1%上昇と前月(1.3%上昇)から鈍化した。2月分は午後2時に発表する。

  SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは発表後のリポートで、「振れの大きい宿泊料や外国パック旅行の押し上げを除けば食料、コアコア、エネルギーのいずれも弱い」とし、「商品市況の下落や円高による輸入デフレ圧力が顕在化してきた」と指摘。年後半のコアCPIは1%低下程度まで下落すると見込んでいる。

  先行指標の東京都区部3月中旬速報はコア指数が0.3%低下と前月(0.1%低下)を下回った。コアコアCPIは0.6%上昇と前月(0.5%上昇)を上回った。事前の予想はそれぞれ0.2%低下、0.5%上昇だった。

日銀コアCPIは1%割れへ

  日本銀行の黒田東彦総裁は「物価の基調が着実に改善している」と主張し続けているが、その最大の根拠として、日銀コアCPIが前年比1%を上回って推移していることを挙げている。SMBC日興証券の宮前耕也日本担当シニアエコノミストは18日付のリポートで、「円安効果はく落やベア伸び悩みにより、日銀版コアは今年中に前年比1%を割れる可能性が高い」と予想する。

  日銀は1月29日の金融政策決定会合で、日本で初となるマイナス金利の導入を決定した。同時に発表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、2016年度のコアCPI前年比の見通し(委員の中央値)を1.4%上昇から0.8%上昇に下方修正し、2%に達する時期を「16年度後半」から「17年度前半」に先送りした。

  シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは18日付のリポートで、最近の原油価格上昇にもかかわらず、さえない賃上げや円高再燃、景気低迷などエネルギー以外の要因から、日銀は物価見通しをさらに下方修正する公算が大きいと指摘。現時点では物価見通しの下方修正そのものが追加緩和を促すとの見方には懐疑的ながら、「持続的な円高は追加緩和の引き金になるかもしれない」としている。

(第2段落に発表内容、第4段落にコメントを追加します.)
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