クレディSのCEOに不意打ち、知らぬ間にリスクポジション増大

クレディ・スイス・グループのティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は23日、同行のトレーダーらが上級幹部の多くに知らせずに、ディストレスト債など流動性の低いポジションを積み上げていたと明らかにした。これが市場関連事業の1-3月(第1四半期)赤字の一因になったという。

Tidjane Thiam

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

  昨年10月に戦略を策定した時にそうしたポジションのことが「私に対して明白にされていなかったし、最高財務責任者(CFO)にも行内の他の多くの人にも明らかにされてはいなかった」と、同CEOがブルームバーグとのテレビインタビューで語った。

  クレディ・スイスのプレゼンテーションによると、ディストレスト債とレバレッジドローン、融資担保証券(CLO)を含む証券化商品の保有で、今年3月11日までに2億5800万ドル(約290億円)の損失が出た。昨年10―12月(第4四半期)の損失は4億9500万ドルだったという。ディストレスト債の4分の1を売却、CLOの半分余りのポジションを解消し、これらの事業の一部から撤退していると同行は説明した。

  同行の発表によると、第1四半期のトレーディング収入は40-45%減となる見込み。ティアムCEOが1月に高リスクのポジションについて発見し損失を抑えるように動かなかったら、落ち込みはもっと大きかったかもしれないという。同問題の大きさを昨年10月の時点で知っていれば戦略は違ったものになっていただろうと同CEOが語った。

  ティアムCEOは「投資銀行での問題の多くは、行員たちが何としてでも収入を生み出そうとしてきたことによる」と述べ、収入が減れば「コストの問題が浮き彫りになるので減らしたくないのだ」と説明した。

  これ以上の驚きに見舞われることがないよう措置を取ったとも述べ、「二度と起こらないことを確実にするための手順を整えたと確信している」と語った。「『決して』とは決して言えないが」と付け加えた。

原題:Credit Suisse CEO Blindsided as Bank Added to Risky Positions(抜粋)

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