ドル・円は112円台前半、テロの影響限定で底堅い-株軟調で上値重い

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  • 一時112円14銭まで値を下げた後、午後に112円47銭まで戻す場面も
  • 実需も含めてドル・円の112円50銭より上は重い感じ-あおぞら銀

23日の東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=112円台前半で推移した。前日のブリュッセルでの連続テロ発生後の円高進行が一時的だったことから、ドル・円は底堅かったものの、日本株の軟調を背景に上値の重い展開となった。

  午後3時25分現在のドル・円相場は112円35銭前後。上昇して始まった日本株が下落に転じたことで、一時112円14銭まで値を切り下げたが、下値は限定的で、午後には112円47銭まで戻す場面が見られた。22日の海外市場ではブリュッセルでの連続テロの発生を受け、リスク回避の動きから一時111円38銭まで円が急伸したが、欧米株が下げ渋り、米債利回りが上昇に転じる中、ニューヨーク時間には112円49銭と3営業日ぶりの水準までドル買い・円売りが進んだ。  

  ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の平野淳外国為替営業部長は、「テロを受けたリスク回避の円買いが一時的だったことは、金融市場がテロに対して冷静であることを示しており、心強いことだ」と指摘。世界的に株式市場がしっかりしている限りは、対欧州通貨でのドル買いの波及でドル・円はじり高が見込まれるとし、「ひとまず今週113円台で引けて、112-114円レンジの相場であることを確認できることが重要になりそうだ」と語った。

  一方、あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、テロの影響自体は一時的な形となったが「今後に不安はあるので、潜在的な円高要因になる」と指摘。日本の年度末が近付き、「実需も含めて112円50銭より上は重い感じ」と話した。

  23日の東京株式相場は前日終値付近で方向感に乏しい展開。続伸して始まったものの、その後伸び悩み、午後には日経平均株価、TOPIXともマイナス圏での推移が続いた。

  ユーロ・円相場は1ユーロ=126円08銭から一時125円77銭までユーロ売り・円買いが進んだが、その後もみ合いとなり、同時刻現在は125円89銭前後。一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.12ドル台前半で弱含みとなった。 
  
  RBSの平野氏は、基本的にハト派的な米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、米金融当局者からはタカ派的な発言が続いており、米利上げ期待の戻りとともに、ドルは堅調となっていると説明。その上で、「ポンドはテロがBrexit(英国の欧州連合離脱)リスクを高めているほか、ユーロはテロを受けた経済へのリスク、さらにはECB(欧州中央銀行)の追加緩和思惑につながる可能性があり、ドル高・欧州通貨安が続きそう」と語った。

  ポンドはテロ発生後に急落した海外市場の流れを引き継ぎ、対ドルでは一時1ポンド=1.4180ドルと1週間ぶり安値を付けた。

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