原油100ドル時代の遺産が枯渇-石油会社、既存油田の生産減補えず

  • 新規油田の生産は今年以降、既存油田の減少分を補えない見通し
  • 投資削減の影響、2020年までに「非常に強まる」:ライスタッド

原油価格が1バレル=100ドルだった時期に石油各社が蓄えた遺産が枯渇し始めている。

  原油価格が100ドル近辺で推移していた2011年ごろに相次いでプロジェクトが承認されたことから、多くの石油会社の生産は増加し、価格が下落しても現金収入につながっていた。現在ではこうした生産による恩恵が薄れつつある。石油会社の新規油田からの原油生産の増加幅は今年、既存油田の自然減少幅を数年ぶりに下回る見通しだ。 

  ライスタッド・エナジー(オスロ)によると、新規プロジェクトの原油生産量は今年、日量約300万バレルと、既存油田の自然減少幅である同330万バレルを下回る見込み。原油価格の下落が始まった当時の投資削減の影響により、自然減少幅は来年までに新規生産量を120万バレル上回ると予想されている。この傾向は強まる見通しだ。

  ライスタッドの分析担当責任者、ペール・マグナス・ニスベーン氏は「18年には何らかの影響があり、20年には影響は非常に強まるだろう」と指摘した上で、原油市場は今年再び均衡するだろうと付け加えた。同氏は「既存油田の生産がさらに減少すると予想されるため、世界の需給はかなり速いペースで均衡する」との見通しを示した。

  ニスベーン氏は電話インタビューで、新規生産の多くは深海油田が占め、これらは石油メジャーが初期投資を行った後、開発を断念しないことを選択した油田だと述べた。
     
原題:Drillers Can’t Replace Lost Output as $100 Oil Inheritance Spent(抜粋)

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