S&Pに21年、根本直子氏がアジア開発銀のエコノミストに転身

更新日時
  • 不良債権処理に伴う金融再編前から大手行などを格付け
  • 日本やアジアの成長に「多少なりとも貢献したい」

米格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の根本直子マネジングディレクターが3月末日付で同社を退社することが分かった。4月からアジア開発銀行研究所(ADBI、本部・東京)の金融エコノミストに転身する。S&Pでは大手銀行などのクレジットアナリストを務めた。

  根本氏(56)はブルームバーグの取材に、移籍を認めた上で「あと何年働けるかと考えた時、もう一度新しい挑戦がしたいと思った」と語った。「日本の成長はアジアとの共存にある」とし、新たな職場でエコノミストとして日本を含むアジア経済の成長に「多少なりとも貢献できれば」と抱負を語った。

  1983年早稲田大学法学部卒、日本銀行に入行。シカゴ大学で経営学修士(MBA)を取得後、94年にS&Pに入社した。不良債権処理に伴う大手行の再編前から格付けを担当してきた。日本長期信用銀行など大手金融機関が相次ぎ投機的格付けとなる状況を「大変だったが、投資家の興味も大きくやりがいがあった」と振り返る。

  サブプライム問題に伴う格付け機関への規制強化などもあったが、根本氏はS&Pでの経験について、「できるだけ中立で公平な意見を心がけてきた。グローバルな同一基準で企業の信用力を横比較できる格付けはこれからも存在意義がある」と述べた。同氏は金融審議会委員や財務省懇談会メンバーなど公職も歴任した。

(第4段落に根本氏のコメントや背景を追加しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE