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鴻海のシャープ買収、高まる破談リスク-決議から25日

更新日時
  • 出資規模を減額する意向-報道
  • 鴻海は2012年にも合意後に増資を引き受けなかった

台湾の鴻海精密工業によるシャープの買収交渉が停滞し、数カ月に及んだ交渉が破談となるリスクが高まっている。鴻海は2012年にも、約670億円のシャープ株を第三者割当で引き受けることで合意したものの、シャープ株の下落を受け、引き受けなかった経緯がある。

  シャープが取締役会で、郭台銘(テリー・ゴウ)会長率いる鴻海の買収受け入れを決めてから、21日で25日目となる。シャープの発表によれば、鴻海はシャープが第三者割当で発行する新株を総額4890億円で取得し、主要取引銀行のみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行が保有する優先株のそれぞれ半数を総額1000億円で買い取るとしていた。鴻海は政府系ファンドの産業革新機構とシャープ買収をめぐり争っていた。

  ただ20日付の読売新聞は関係者の話として、鴻海がシャープ側に出資規模を減額する意向を伝えたと報道。1ー2割程度の減額になるとの見方もあると伝えた。また買収前にシャープに支払う予定だった前払い金1000億円も減額した上で第三者に預けることも視野に入れているという。

  また20日付の日本経済新聞によると、鴻海は3月末が期限の5100億円の協調融資について、みずほ銀と三菱東京UFJ銀に金利の引き下げを要求。鴻海が買い取るとされていた両行が保有するシャープの優先株1000億円の減額や当面の買い取り延期も議論されているもようという。

  エース経済研究所の安田秀樹アナリストは、革新機構ではなく鴻海の買収案を選定した後で条件を変更しようとしているが、そのようなことは「聞いたことがない」と話した。シャープからの情報開示もなく「どうなるか予測するのは難しい」という。

  報道について、シャープ広報担当の関喜文氏は電話取材に対しコメントしなかった。鴻海広報担当のルイス・ウー氏は電子メールで、2月28日以降、新たな情報を持ち合わせていないと回答した。

  時事通信は21日、鴻海によるシャープへの出資を1000億円程度減らす案で決着を図る方向と報じた。シャープは月内合意を目指し主力取引銀と最終調整に入るという。鴻海が議決権の66%を握る筆頭株主となる枠組みは維持し、1000億円の保証金は予定通りに提供する方針とも伝えている。

(最終段落に出資減額に関する21日付の報道を追加します.)
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