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スティグリッツ氏:消費増税でなく財政政策を-安倍首相に提言

更新日時
  • 世界経済は予想外の低迷、金融政策も限界に-国際経済分析会合開く
  • クルーグマン教授を22日の第3回会合に招へいへ-石原再生相

政府が16日午前に開いた国際金融経済分析会合の初会合にジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大学教授が出席し、世界経済が低迷する中での消費増税は間違っているとして安倍晋三首相に再考を促した。会合終了後、同氏が官邸で記者団に対し明らかにした。

  スティグリッツ氏は記者団に対し、会合では「今消費税を上げるのは間違った方向になるだろう」と述べた上で、これについて「考えなければならない」と安倍首相に伝えたという。同氏は「2、3年前は世界経済がここまで弱くなるとは誰も予想していなかった」と述べた。

  また主要7カ国(G7)は需要刺激に向け協調すべきだと述べ、特に財政政策の重要性を指摘。日本についても「非常に力強い金融政策を講じて経済を刺激してきたが、限界に来た。焦点は財政政策だ」と述べた。

  同会合は日本が議長国を務める5月の伊勢志摩サミットを控え、世界経済の情勢分析のために有識者を集めて意見交換を行うことを目的に開催。ノーベル経済学賞受賞者でもあるスティグリッツ氏は、1990年代後半のアジアと最近の欧州の危機時に財政を緊縮すべきではないと主張した。

来週はクルーグマン氏

  石原伸晃経済再生相は会合後記者団に対し、22日に予定されている第3回会合にはニューヨーク市立大学のポール・クルーグマン教授を招くことを明らかにした。同じく同賞受賞者のクルーグマン氏は、2015年10月実施の予定だった消費増税の先送りを安倍首相が14年11月に判断した際に助言した経緯がある。

  会合の冒頭、安倍首相は世界市場は中国景気の減速や原油価格の下落によって大きく変動しているとし、サミットでは「世界経済の持続的な力強い成長に向けて明確なメッセージを発出したい」とあいさつ。スティグリッツ氏に対し、「アベノミクスについても忌憚(きたん)のない意見をいただきたい」と求めていた。

  石原再生相は会合後の記者会見で、スティグリッツ氏は会合で、各国が経済政策を見直すに当たってアベノミクスが良い手本になりなることを期待している、率先して協調できるようなことをやってほしいと発言したことも明らかにした。

(詳細を追加して更新します.)
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