民事再生手続き終了を月末に控えるスカイマークは、アジア諸国向けの国際線に参入する可能性がある。羽田国際空港と神戸空港がベースの国内線に加えて、第3極としての独立性を維持しながら国際線も展開したい意向だ。

  ブルームバーグのインタビューで佐山展生会長は「将来的には国際線の就航も視野に入っている」と述べた。比較的近いアジアが対象の路線として、国・地域や時期・機材といった具体的な言及は避けた。破綻時の債務弁済完了後の中期経営計画については「現在、策定作業に入っており3月末か4月には開示する予定だ」と語った。中期計画は「最終的には20年までとなるかもしれない」としている。

  スカイマーク事業関連にエネルギーのほぼすべてを注いでいるとした佐山会長は、航空機2機の本格整備(耐空証明の取得)で支援企業ANAホールディングスの協力が得られていないことも明かした。ANA予約システムのエイブル導入を自主経営の観点から控えているのが背景だ。

  保有26機のうち1、2月予定の2機の本格整備は「エイブルを入れるのであれば、今年度のANAの整備計画を変更して今年度内に整備をするように調整すると言われた」と2月25日のインタビューで佐山会長は述べた。本格整備はうち1機が他のルートで進行しているが、欠航・遅延という影響が出ている。

  こうした点についてANAHDの堀井正一郎・広報部総括課長は「整備にかかわる契約締結に向け協議を進めており、合意した条件にのっとって支援していく」と電話取材でコメントした。スカイマークの日常整備はANAの下で滞りない。

経営独立性

  スカイマークは3月末までに180億円を債権者に払い弁済が完了、今期(2016年3月期)は営業黒字化の見通し(前期は営業赤字176億円)。収益は浮上する一方で経営の独立性は譲らない意向の佐山会長はエイブルを入れないことは1年前からの話として、導入する意向はないことを明確にした。佐山会長は、スカイマーク筆頭株主の投資会社インテグラル(東京都千代田)代表取締役パートナーでもある。

  エイブルを導入しないことからANAとの共同運航の展望も全くみえないとしている。インテグラル本社で佐山会長は共同運航について「エイブルとスカイマークのシステムの間にインターフェースをかますことによってできるので、それでやりましょうという提案をしている」と語った。「ANAにもメリットのある話なので、われわれはすぐにでも話はしたいとの姿勢は変えていない」とも述べた。

  15年1月に経営破綻して民事再生法で再建を目指したスカイマークは、180億円の第三者割当増資をした。株主構成はインテグラルが50.1%、日本政策投資銀行と三井住友銀行が設立した投資事業組合が33.4%、ANAHDが16.5%。増資額を債権者に返済した後も、みずほ銀行が設定しているコミットメントライン100億円を使う必要はないとしている。

  ANAHDの堀井氏はエイブルについて「導入により独立性が損なわれることはない。予約情報や顧客情報は各社個別に管理され、他の航空会社に導入した時も公正取引委員会からもシステム面の独立性に問題はないとの見解を得ている」と述べた。

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